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「あえて〇〇しない」だけで、自然に変わる。子どもの困った行動への対応。

  • 2026.5.8

小学校の先生をしながら、初等アントレ教育「ItoshikI総合塾」を立ち上げた、mama先生です。さてみなさん、子育てをしていると、つい気になってしまう子どもの行動、ありませんか?例えば、わざと大きな声を出したり、ふざけて同じことを何度も繰り返したり…。「やめてほしいな」と思う行動に対して、私たちはつい「叱る」「注意する」という関わりを選びがちです。でも実は、教育現場では少し違ったアプローチが取られることがあります。それが、「あえて強く反応しない」という関わり方です。今回は、この「反応の仕方」に焦点を当てて、子どもの行動がどう育っていくのかをお伝えします。

子どもは「注目してほしい」

子どもは、大人からの「注目」をとても敏感に感じ取っています。・目を見てくれる ・声をかけてくれる ・笑ってくれる ・叱られる実はこれらはすべて、「自分を見てもらえた」=「注目」 という関わり方です。 ここで大切なのは、 子どもにとっては「良い注目」も「悪い注目」も区別がつきにくいということ。例えば、こんな場面がありました。(実際の話とは変えています)ある子どもが、移動教室に遅れてきました。どうしたの?何かあったの?と聞くと「給食エプロンを忘れている人がいないか、チェックしに戻っていた。」と言うのです。その次も、またその次も、何かしらの理由で遅れてきます。そう。自分を見てほしいという欲求が、強く現れているんですね。始業に間に合うのは当たり前であり、当たり前のことをしても褒められない。「注目されるために」という無意識の欲求が、間違った行動を強めてしまっている可能性があるのです。また、こんなことはありませんか?例えばお家で折り紙をしていて、上手く折れなかった子。イライラしてきて、紙をくしゃくしゃ。ぽーい!それまでスマホを見ていた大人がようやくここで、「何してるの!」と関わる。子どもにとっては、ようやく関わってもらえた瞬間なんですね。すると、また上手く折れない時には、見てもらうために同じような行動をとることがあります。もちろん、イライラのコントロールがむずかしく、そのような行動に繋がっているわけですが、その行動をあえて強化してしまっている可能性があるわけなんですね。

注目は、行動を強めてしまう

人は「注目された行動」を繰り返しやすくなります。つまり、・褒める → 良い行動が増える・叱る(強く反応する)→ その行動も強化されることがあるということ。ここで有効になるのが、 望ましくない行動には「過度に反応しない」という関わり方です。「あえて反応しない」という選択例えば、・わざと変な声を出している ・軽いいたずらを繰り返している ・注意を引こうとしてふざけているこういった場面では、あえて大きく反応せず、淡々と過ごすことで、 「その行動では注目は得られない」と子どもが学んでいきます。※もちろん、危険な行動や人を傷つける行動は、しっかり止める必要があります。しかし、本当に「注目しない」だけで良いのでしょうか?反応しない代わりに、何かできることはあるのでしょうか。その代わりに大切にしたいこと「反応しない」だけでは不十分です。 大切なのはそのバランスです。ポイントは一つ。「望ましい行動には、しっかり注目すること」例えば、・困ったときにイライラする前に、「手伝って」と自分から言えた時 ・お友達に優しく声をかけられたとき こうした瞬間に、「イライラする前に、自分から言えたね」 「優しい言い方できたね」と、しっかり伝えてあげる。すると子どもは、 「こういう行動をすると見てもらえるんだ」と学びます。子どもの「本当の目的」を見る子どもの行動の裏には、こんな気持ちが隠れていることがあります。・見てほしい ・かまってほしい ・認めてほしいつまり、行動そのものではなく、 「どうやって注目を得るか」を試している状態とも言えます。だからこそ、・望ましくない方法でのアピールには過度に反応しない ・望ましい方法での関わりにはしっかり応えるこの積み重ねが、子どもの行動を自然と変えていきます。

「関わらない」のではなく、「選んで関わる」

「あえて反応しない」というと、冷たい印象を持つ方もいるかもしれません。でも実際は逆で、 これは子どもをよく観察し、行動の意味を理解しようとする、とても意図的で温かい関わりです。すべてに反応するのではなく、 「どこで関わるか」を選ぶこと。それが、子どもの力を伸ばす関わり方につながります。日々の中で、つい反応してしまう場面こそ、少し立ち止まってみてください。「今、この行動にどんな注目を向けているかな?」そんな視点が、親子の関わりをぐっと変えてくれるはずです。

【Profile】mama先生(@itoshiki_kosodate)

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「子育ては、子どもを変える作業じゃない。親が変わることで、結果的に子どもが成長するのだ」 これは、私が大切にしている考え方です。元小学校教諭。現在は肩書きを「非正規」に変え、日本の教育社会問題の解決に挑戦しています。偏差値偏重ではなく、非認知能力を軸にした次世代教育を実践する「総合塾=ItoshikI after school」を立ち上げ、子どもたちの創造力と生きる力を育む学びを探求中。また、全国のママたちが安心して子育ての悩みを共有できる伴走型コミュニティ「ItoshikI 子育てサロン」を運営し、「教育学で考える 子育ての教科書」を用いた授業を公開。Instagramでは「学校では教わらない お家で差がつく子育て知識」を発信中。これからも多様な仲間と共に、新しい教育の未来を共創していきます。

Instagram:mama先生(@itoshiki_kosodate)

Voicy:お家で差がつく子育て知識「学校では教わらない、子育ての教科書🌱」

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