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【60代ライフスタイル】もの忘れ、加齢のせいだとあきらめてない?新しいことに挑戦して、認知機能を強化!【石川三千花さん・エッセイ】

  • 2026.7.31

「アレ、アレ」「アノ人」「えーっと……」。最近、固有名詞が出てこないことが増えてはいませんか?
加齢によりある程度は仕方ないことですが、最新技術に頼るのも悪いことではなさそうです。


出てこないのよね、人の名前が。

70歳も過ぎれば、もの忘れなど日常によくあることなのでいちいち気にしてはいないけれど、軽めにショックなのは、あれほど好きだった役者の名前が出てこないときだ。映画好きの友だちと夢中になって話したあのスターの名前をド忘れしてしまう。

「ほらアレよアレ。背が高くてあっさりした顔立ちで、ニューヨーク出身の監督の、えーっと、なんて名前だっけその監督、とにかくその監督の作品に出てた俳優よ」

のように、会話がかえてややこしくなったりする。こういうとき、思い出すことや考えることを放棄して、忘れっぱなしにするのはよくなくて、ますますもの忘れを加速させてしまうという説。

そして、いまどきはすぐにスマホでググったり(検索することね)、またはChatGPTやGeminiなどの生成AIに手っ取り早く聞いてしまうのは、“デジタル性健忘”を招き、結局はすぐに忘れてしまうという説。

いや、そもそも脳の記憶容量というのは決まっているので、年をとると容量オーバーで忘れてしまうのだという説は本当なのか?

とりあえず加齢のせいでもの忘れになるのは仕方のないことだと自覚しつつ、できる限り思い出す努力をしてみる。好きだったスターなので、顔のイメージは残っており、喉元まで名前が出かかっているのに、やっぱり思い出せない。

あぁ、くやしい!

こんなに考えているのに出てこない。そして、しばらく時間が経って、たとえばお風呂に入っていた瞬間に、トートツに思い出したりするのだ。これ、高齢者あるある話じゃないだろうか。

そんなもの忘れが多い日々に、最近やたらと高齢者向けの記事が多い週刊誌で、われらの世代に朗報ともいえる情報を得た。それは、スマホですぐに検索するのが脳によくないというのは、脳が発達途上にある若年層に限った話で、私たち中高年はすでに記憶力を支える脳のシナプスは十分に活性化しているから、忘れたらすぐにググっても問題なし。

それどころか、もの忘れは加齢現象であるから、必死で思い出そうとするのは中高年にとっては時間の無駄。さっさとスマホでググったほうが、脳の刺激になるというものだった。

つまり、スマホを駆使して、生成AIなどの新しいことに自分から挑戦する行為そのものが認知機能を強化することにつながっているというのだ。なるほどね〜。

実は私も最近、なにかとChatGPTを利用していたけれど、そのやりとりは決して悪いことではなかったんだね。加齢、恐るるに足らず!

イラスト&文/石川三千花

※素敵なあの人2026年8月号「石川三千花の素敵とそれなりの間にはvol.73」より
※画像・文章の無断転載はご遠慮ください

この記事を書いた人 石川三千花さん

映画、ファッションについて独自の観点からイラスト+エッセイを展開。著書に『石川三千花の勝手にオスカー』(集英社)、『勝手にシネマ・フィーバー』(文藝春秋)など多数。

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