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手術で“20万円”支払った50代主婦→『高額療養費で一定額戻ってくる』はずが…2年後、健保から告げられた“想定外の事実”に絶句

  • 2026.8.2
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融分野で20年、医療費や社会保険に関するご相談を数多く受けてきた中川です。

「高額療養費制度があるから、医療費が高くなっても後から戻ってくる」

そう思って安心し、手元の領収書を放置していませんか?実は、日本の社会保障制度の多くは「申請(請求)」が必要であり、請求できる期限(時効)を過ぎてしまうと、本来受け取れるはずだったお金が戻らなくなってしまいます。

今回は、高額療養費の申請を2年間失念してしまったパート主婦の事例をもとに、知っておくべき「2年の時効」と、医療費の負担を確実に抑えるための事前対策をわかりやすく解説します。

「あとで戻ってくるから大丈夫」引き出しにしまった領収書

Aさんは数年前まで配偶者の被扶養者でしたが、勤務時間が増えたタイミングでご自身の健康保険に加入し直していました。

2023年の冬、強い腹痛で受診したところ胆石が見つかり、1週間の入院と手術が必要になりました。窓口での自己負担額は約20万円。けれど、Aさんはどこか落ち着いていたといいます。

「高額療養費があるから、あとで一定額が戻ってくるわ」

そう言うとご主人もうなずき、領収書と明細書を封筒にまとめて引き出しへ。退院後はリハビリの通院が続き、ちょうど同じ時期にご実家のお母さまが体調を崩されて遠方介護も始まりました。気づけば領収書のことは記憶の隅へ追いやられていたのです。

窓口で告げられた「2年」…見落としていたもう一つの権利

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

ようやく生活が落ち着いた2026年の春、Aさんは思い立って健康保険組合の窓口へ封筒を持参しました。担当者は申請書を確認したあと、申し訳なさそうに口を開きます。

「健康保険法上、高額療養費を請求できる権利には『診療を受けた月の翌月1日(※)から2年』という時効の期限があるんです。2023年冬のご入院分は、残念ながらすでに2年が経過しているため受給権が消滅しています」

※医療費の窓口支払いが遅れた場合は、支払った日の翌日が起算日となる場合もあります。

高額療養費制度があるから大丈夫…Aさんが期待していた前提が崩れてしまった瞬間でした。

帰り道、Aさんは「高額療養費制度の見直し(自己負担上限額などの改定議論)」に関する通知を目にし、「制度を正しく知っておかないと、また損をしてしまうかもしれない」と背筋がすっと冷えたそうです。

医療費の負担を確実に減らす3つの行動習慣

高額療養費制度は家計を医療費の圧迫から守ってくれる心強い味方ですが、「申請しなければ受け取れない」「時効がある」という原則を知っておくことが不可欠です。いざというときに後悔しないためにも、以下のポイントを日頃から意識しておきましょう。

1. 「マイナ保険証」を活用して窓口での立て替えを防ぐ

医療機関を受診する際、マイナ保険証(マイナンバーカードの保険証利用)を使い、受付で情報提供に同意すれば、事前の紙の申請がなくても窓口での支払いが最初から「自己負担上限額」までに抑えられます。

一時的なまとまった立替費用を支払う必要も、後から申請し直す手間も省けるため、最もおすすめの対策です。(※マイナ保険証を使わない場合は、事前に加入保険者へ「限度額適用認定証」を申請・発行して窓口で提示する必要があります)

2. 「2年の時効」を意識して、還付手続きは早めに行う

万が一、窓口で上限を超えた医療費を支払った場合は、「診療を受けた月の翌月1日」から2年以内に申請を行いましょう。領収書は溜め込まず、退院後は速やかに手続きを行うことが確実です。

3. 領収書は月単位で管理し、迷ったら保険者へ相談する

領収書は高額療養費だけでなく、世帯合算や確定申告での「医療費控除」にも利用します。受診月ごとにまとめて保管し、自分の自己負担額や申請方法に不安があれば、早めに加入している健康保険組合や役所の保険年金課へ相談しましょう。

「あとで」の油断を防ぐために

「あとで手続きすればいいや」という油断が、本来受け取れるはずだった大切なお金を失う原因になります。医療費がかかることになった際は放置せず、マイナ保険証の活用や早期の申請手続きを行い、賢く生活を守りましょう。


※制度の見直し内容や詳しい申請手順については、加入している各保険者(健康保険組合・協会けんぽ・市区町村国保など)からの最新情報をご確認ください。

執筆・監修:中川 佳人
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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