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「いずれ必要になるかも」固定利率の保険に入った40代女性→23年後、金融機関の窓口で突きつけられた“予想外の事実”にあ然

  • 2026.9.20
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

今回ご紹介するのは、契約から23年になる終身保険を「今さら解約すると損」と思い込んで続けていた60代女性Aさんの体験談です。窓口で見せてもらった数字に、Aさんは考えさせられることになります。

「増えるところに置いておきたい」と思って選んだ終身保険

Aさんは63歳、パート勤務です。夫と二人暮らしで、子供はすでに独立しています。

Aさんが40歳のころ、親の相続でまとまったお金を受け取りました。「すぐに使う予定はないけれど、いずれ必要になるかもしれない。親から受け取った大事なお金だから、できるだけ手堅く、それでいて少しでも増えるところに置いておきたい」と考え、予定利率が契約時のまま固定される終身保険に加入しました。

当時は低金利期に入っていたこともあり、同じように考えて固定利率の終身保険を選んだ人は少なくなかった時期です。

「20年以上ずっと保険料を払い続けてきたので、今さら解約したら、これまでの分が無駄になってしまう気がしていました」と話されていました。

予定利率は、契約時のまま変わっていなかった

資産運用の相談で窓口を訪れたAさんは、ついでにこの保険の状況も確認してもらうことにしました。払込は60歳ですでに満了しており、解約返戻金はこれまでに払い込んだ保険料の総額を上回ってはいたものの、その後の増え方は緩やかでした。

担当者に確認すると、この保険の予定利率は加入時の水準のまま固定されており、その利率で計算どおりに増え続けているとのことでした。

「増える利率は契約したときのままなんですね。てっきり、今の金利が上がれば、この保険も一緒に有利になっていくものだと思っていました」とAさんは意外そうでした。

担当者からは、固定利率型の保険は、契約後に市場の金利が変わっても、その保険自体の増え方には影響しないという説明がありました。

選択肢を比較して、初めて分かったこと

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

あわせて担当者からは、昨今の金利環境についても説明がありました。

ここ数年、日本の金利は上昇傾向にあります。個人向け国債の利率も2026年8月時点で変動10年が1.87%、固定5年が2.06%まで上がっており、Aさんが加入している保険の予定利率と比べても遜色ない水準です。個人向け国債は預金保険制度の対象外ですが、国が元本と利子の支払いを保証しているため、満期まで保有すれば元本割れしない安心感があります。

さらに、Aさんがここ数年NISAで投資信託の積立を続けていることも踏まえ、担当者は「保険や国債のような確定利回り商品だけでなく、投資信託も選択肢に入るのではないか」と提案しました。

保険に加入した当初は投資など考えもしなかったAさんですが、NISAを通じて値動きのある運用にも慣れてきていました。

ただし、投資信託は株式などの市場動向に連動するため、保険や国債と比べて価格の振れ幅が大きくなります。親から受け継いだ大切なお金だからこそ、増える可能性だけでなく目減りするリスクも踏まえておく必要があります。

また、国債や投資信託へ乗り換えると従来の死亡保障が失われる点や、新たに保険へ入り直す際には健康状態の告知が必要となり、加入できなかったり保険料が上がったりするリスクがあることも共有されました。

「現状の保険を維持するのが絶対」でも「乗り換えたほうが必ず得」でもないことを理解したAさん。担当者からは、いまの保険を続けた場合と他の運用先に切り替えた場合の見込み額やメリット・デメリットを並べ、客観的に比較したうえで判断することを勧められました。

23年前とは自分自身の金融知識や状況も変わっているからこそ、思い込みで決めつけず、まずはじっくり比較検討してみようとAさんは気持ちを新たに整えていました。

今の金利水準や自身の知識と照らし合わせ最適な置き場所を選択する

それでは最後に、終身保険の金利について知っておきたいことを確認しておきましょう。

  • 固定利率型の保険は、契約後に市場金利が変動しても、その保険自体の増え方(予定利率)は変わらない
  • 保険料払込満了後も、解約返戻金は契約時の予定利率にもとづいて緩やかに増え続ける
  • 個人向け国債は預金保険制度の対象外だが、国が元本と利子の支払いを保証しているため、満期まで保有すれば元本割れすることはない
  • 投資信託など値動きのある運用先は、国債より価格の振れ幅が大きく、増える可能性とあわせて目減りする可能性も踏まえて検討する
  • 保険を解約して他の運用先に置き換えると、死亡保障がなくなる
  • 新しい保険に入り直す場合は、あらためて健康状態の告知が必要で、健康状態によっては加入できなかったり保険料が上がったりすることがある

「今さら解約すると損」と思い込む前に、今の金利環境や自分自身の状況の変化と照らし合わせて比較してみることが、納得のいく判断につながります。契約中の保険の見直しを検討するときは、保険会社の窓口やファイナンシャルプランナーに相談してみてください。


執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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