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「嫁には相続権がないから…」義母を10年介護した50代女性、遺産はもらえないと思いきや…2,400万の相続で知った“思わぬ制度”

  • 2026.9.20
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、マネーシップス代表 ファイナンシャルプランナー/IFAの石坂です。

義母を10年間介護し、仕事まで減らして支えてきた。それでも、亡くなった後の相続では「嫁だから0円」。そう考えてしまう人もいるかもしれません。

確かに、息子の妻は原則として義父母の相続人にはなりません。しかし、無償で介護などを行い、亡くなった人の財産を守ることに特別な貢献をしていた場合には、「特別寄与料」を相続人へ請求できる可能性があります。

では、10年間の介護は本当に「0円」で終わるのでしょうか。約2,400万円の財産を残した義母を支えてきた56歳のKさんが、相続後に初めて知った制度をみていきます。

「10年介護しても0円?」56歳女性の思い込み

56歳のKさんは、夫と義母の3人で暮らしていました。

義母の体調が悪くなり始めたのは約10年前。Kさんが46歳ごろのことです。最初は買い物や病院への付き添いが中心で、通院は月2~3回ほど。Kさんも仕事を続けながら対応できていました。

しかし、数年がたつにつれて介護の負担は増えていきます。

食事の準備や洗濯、薬の管理が必要になり、亡くなる前の4年間は着替えや入浴まで手伝うようになりました。

特に介護が大変になってからは、週4~5日は何らかの介助が必要で、1日に2時間前後を義母の世話に使う日もありました。
Kさんはもともと週5日働いていましたが、介護や通院に合わせるため、週3日程度まで勤務を減らす時期もありました。

その分、収入も以前より減ります。

それでも義母から介護のお金を受け取ったことは一度もありませんでした。

「家族だから、私がやるのが当たり前だと思っていました」

そうして約10年間、Kさんは義母を支え続けました。

その後、義母が亡くなります。

義父はすでに亡くなっており、残された財産は預貯金などを合わせて約2,400万円。相続人は、義母の子どもであるKさんの夫と義姉の2人でした。

相続の話が始まっても、Kさんは自分には関係のない話だと思っていました。

「10年間介護してきましたが、私は相続人ではありません。2,400万円は夫とお姉さんが相続するお金ですよね」

最後の4年間は週4~5日ほど介護をし、仕事まで減らした。それでもKさんは、「嫁には相続権がないなら0円か…」と考えていたのです。

FPに聞いて知った「特別寄与料」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

その後、夫婦で相続についてFPへ相談する機会がありました。

Kさんが「義母の介護は10年ほどしていて、最後の4年間はかなり手がかかっていました」と話すと、FPから思いがけない説明を受けます。

「相続人ではなくても、無償で介護などをしていた場合には、特別寄与料を請求できる可能性があります」

Kさんはそこで初めて、「特別寄与料」という制度を知りました。

簡単にいうと、相続人ではない親族が無償で介護などを行い、そのおかげで介護サービスなどにかかる費用を抑えられた場合などに、その貢献に応じたお金を相続人へ請求できる仕組みです。

ただし、「嫁も義母の財産を相続できる」という制度ではありません。

Kさんは、約2,400万円の遺産について、夫や義姉と同じ立場で相続するわけではありません。相続とは別に、介護への特別な貢献についてお金を請求できる可能性があるということです。

また、「10年間介護したから必ず受け取れる」というわけでもありません。

大切なのは年数だけではなく、実際にどのような介護をしていたのか、その介護によって義母の財産を守ることにどのようにつながったのかです。

金額も「10年なら300万円」「遺産2,400万円の1割」などと決まっているわけではありません。

介護した時期や内容、貢献の程度、相続財産の額などを踏まえて考えられます。

Kさんにとっては、「嫁だから0円」と思っていたところに、相続とは別の制度があると知ったことが大きな驚きでした。

介護の「中身」を整理しておく

まず確認したいのは、「何年間介護したか」だけではありません。

週何日介護していたのか、通院には月何回付き添っていたのか、入浴や着替えまで手伝っていたのか。こうした具体的な内容を整理しておくことが重要です。

介護記録や通院履歴などが残っていれば、当時の状況を振り返る材料として確認しておきたいところです。

また、相続人との話し合いでまとまらず家庭裁判所へ申し立てる場合には期限があります。

「相続が始まったことと相続人を知ってから6か月」、または「相続開始から1年」のいずれか早い時期までに手続きする必要があります。

長年介護したからといって、必ず特別寄与料が認められるわけではありません。ただ、「嫁だから0円」と最初から諦めるのではなく、まずは介護の期間や内容を具体的に整理しておきたいところです。

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