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「預けっぱなしで大丈夫」“企業型DC 600万円”を放置した50代男性、3年後にマイページを開こうとして“目を疑ったワケ”

  • 2026.9.20
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

退職金制度のひとつに、企業型確定拠出年金(企業型DC)があります。企業が掛け金を拠出し、従業員が選んだ金融商品で運用し、原則60歳以降に給付金を受け取ることができます。
この制度を利用していた51歳のBさんは「老後資金の資産運用だから預けっぱなしで大丈夫」と思っていたのですが…。

今回は早期退職したことで、知らぬ間に損をした男性の話です。

「あれ?運用資産はどこに?」

Bさんは早期退職制度を利用して退職、個人で不動産仲介業をはじめました。

事業がうまくいくか不安はあったけど「退職金1,000万円と、企業型確定拠出年金にも600万円くらいあったはずだし大丈夫だろう」と前向きだったといいます。

ところが3年後、事業も落ち着き「そういえば運用資産はどうなっているだろう」と加入者向けサイトにログインして衝撃を受けました。

「残高が見られない?」

問い合わせてみるとBさんの運用資産は『自動移換』されていることが判明しました。

自動移換とは

企業型確定拠出年金の加入者が退職などで加入資格を失った場合、原則として6か月以内に別の企業型確定拠出年金やiDeCoに資産を移す手続きが必要です。

「退職してもそのままにしておこう」と放置してしまうと、国民年金基金連合会に自動で移されます。

自動移換されると「自動移換通知」や「定期通知」により、移換されたことを知ることができるのですが、Bさんは「運用成果の定期報告かなにかだろう」と考え通知書をまともに読んでいなかったのです。

「放置しなければよかった」と後悔するBさん

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

実は、自動移換されると次のようなデメリットが生じます。

  • 資産の運用がされない
  • 管理手数料の負担がある
  • 自動移換中、老齢給付金の通算加入者等期間に算入されない

「運用されていないのに手数料だけ取られるのか…」とBさん。

運用されていれば利益を得られたかもしれないうえ、ほかにもデメリットばかり。「もっと早く通知書を読んでさえいれば」と悔しさで胸がいっぱいになったそうです。

なお、通算加入者等期間にも注意が必要です。この期間が短いと、老齢給付金を受け取れる年齢が60歳より遅くなる場合があるからです。

手続きをして運用再開

退職後にiDeCoなどの口座に加入したことが確認できれば、本人が移換を申し出なくても、資産が自動的に移される場合があります。そうした移換先がなく6か月が経過すると、国民年金基金連合会へ自動移換されます。

しかし、手続きをすればiDeCoなどへ資産を移して運用を再開することも可能です。

急ぎ手続きをして無事にBさんの運用は再開されましたが、再開にも手数料の支払いが必要でした。

「老後資金だから」と放置しない

退職などの転機が人生で訪れた場合、退職後の未来に目を向けるでしょう。

しかし、目の前の必要な手続きを見落とし、余計な負担が生じることのないようにしてください。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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