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避難者の約4割が便秘に悩む!? 知られざる「震災便秘」の原因と備えとは

  • 2026.7.30

災害時に起こる体調不良というと、ケガや感染症を思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、実は多くの被災者が悩まされるのが「便秘」です。

慣れない避難生活での強いストレスや、水分不足、野菜不足などが重なることで、普段は快便な人でも便秘になることがあります。便秘を放置すると腹痛や食欲低下だけでなく、体調全体にも影響を及ぼすことがあるため、災害時こそ意識したい健康管理のひとつです。

東日本大震災や能登半島地震でも「トイレに行きにくくて水分を控えてしまった」「避難生活で何日も便が出なかった」という声が多く聞かれたようです。

今回は、災害時に起こりやすい「震災便秘」の原因と、今日から始められる対策、防災備蓄にもおすすめの食品をご紹介します。

災害時に増える「震災便秘」とは?知っておきたい原因

「震災便秘」とは、地震などの災害による避難生活や生活環境の大きな変化によって起こる便秘のことです。

災害時は、いつもと同じ生活を送ることが難しくなります。強い不安やストレスによって自律神経が乱れることに加え、避難所生活ではトイレの数が限られたり、プライバシーが十分に確保されなかったりするため、「できるだけトイレに行きたくない」と水分補給を控えてしまう人も少なくありません。

さらに、停電や物流の影響で野菜や果物が手に入りにくくなり、食事内容も炭水化物中心になりがちです。食物繊維や水分が不足すると、腸の動きは鈍くなってしまいます。

実際、阪神・淡路大震災では避難所を利用した人の約4割が便秘を経験したという報告もあります。便秘は単なる「出ないだけ」の症状ではありません。腹痛やお腹の張り、食欲低下、吐き気などを引き起こし、体力を消耗させることもあります。

避難生活を少しでも快適に過ごすためには、食料や水だけでなく、「便秘にならないための備え」も防災の一つとして考えておきたいところです。

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我慢しないことが大切! 震災便秘を防ぐための3つの習慣

震災便秘は、災害が起きてから対策するよりも、普段から意識しておくことで予防しやすくなります。

まず心掛けたいのが、水分補給です。朝起きたらコップ一杯の水を飲む習慣は、腸を刺激して排便を促すきっかけになります。災害時も飲料水に余裕がある場合は、必要以上に水分を我慢しないことが大切です。

また、避難生活ではどうしても体を動かす機会が減ります。長時間同じ姿勢で過ごすことも多いため、軽いストレッチやその場で足踏みをするだけでも腸の動きを助ける効果が期待できます。お腹が張っている時は、腸の走行に沿って「の」の字を書くように優しくマッサージするのもおすすめです。腸が刺激され、排便が促されます。

そして、見落とされがちなのがトイレ環境です。「トイレが汚れているから我慢する」「混雑しているから後で行こう」と繰り返していると、便意そのものを感じにくくなってしまいます。実は筆者自身、公園など屋外にある公共トイレに苦手意識があり、トイレが汚れていて我慢した結果、体調を崩したことがあります。

だからこそ、家庭で携帯トイレや簡易トイレを備えておくことは、排泄を我慢しないためにも重要な備えになります。トイレの備えは命を守るためだけでなく、健康を維持するためにも欠かせない防災用品だと思います。

ローリングストックにもおすすめ! 便秘対策を意識した備蓄食品

防災備蓄というと、お米やカップ麺、レトルト食品などを思い浮かべる方が多いかもしれません。しかし、便秘対策という視点で見ると、食物繊維や水分を補える食品も一緒に備えておくことが大切です。

乾燥わかめや乾燥野菜は常温で長期保存でき、インスタントスープや味噌汁に加えるだけで不足しがちな食物繊維を手軽に補えます。少量でも使いやすく、普段の料理にも取り入れやすいため、ローリングストックにも向いています。また、災害時はおにぎりや白米になりがちなので、ご飯のお供にもなる焼き海苔もおすすめです。

ドライフルーツも便秘対策にぴったり。プルーンなどは食物繊維を含み、おやつ代わりにも食べられます。甘みがあるため、避難生活で気持ちが落ち込んだときの気分転換にもなります。

小さなお子さんがいる家庭で備えておきたいのが、フルーツゼリーです。わが家ではデルモンテの「ピュレフルーツ」を部活動の補食として普段からストックしています。常温保存ができ、果物の風味で食べやすく、水分補給の助けにもなるため、防災備蓄としても取り入れています。食欲が落ちているときでも口にしやすいので、備えておくと安心です。

普段から食べ慣れている食品をローリングストックすることで、賞味期限切れも防ぎやすくなります。「非常食だから特別なものを買う」のではなく、「普段食べているものを少し多めに持つ」という考え方なら無理なく続けられるのではないでしょうか。

食料だけではなく「腸の健康」まで考えた備えを

災害への備えというと、水や非常食、懐中電灯などを優先しがちですが、健康を維持するための備えも同じくらい大切です。

便秘は命に関わる症状ではないと思われがちですが、避難生活では体力や気力を奪い、日常生活にも大きな影響を与えます。また、実際に便秘になったとしても、なかなか言い出せず、我慢してしまうこともあります。だからこそ、普段から対策を考えておくことが重要です。

水分をしっかり摂ること、体を少しでも動かすこと、トイレを我慢しない環境を整えること、そして食物繊維を意識した食品をローリングストックに取り入れることが、災害時の体調を守る大きな備えになります。

防災用品を揃えるときは、ぜひ「もし便秘になったら?」という視点も加えてみてください。日頃の暮らしの延長線上で備えておくことが、いざというときの安心につながります。

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<執筆者プロフィル>
海老原葉月
ライター、整理収納アドバイザー1級
カインズ公認の「日本一のカインズマニア」、スリコマニアとしても知られる。
14歳、11歳、2歳の三兄弟を子育て中。東日本大震災、令和元年房総半島台風にて被災した経験から、防災に関する情報を発信。

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