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お尻にピリピリとした痛み→ついに尿が出なくなった45歳女性。急いで泌尿器科を受診すると…告げられた“想定外の原因”とは?

  • 2026.8.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。泌尿器科専門医の小内友紀子です。

尿が出にくい、出づらいという相談は珍しくありませんが、まったく出なくなってしまう「尿閉(にょうへい)」は、男性の前立腺(ぜんりつせん)肥大症でよく知られる症状です。しかし、身近な病気がきっかけで、女性にも起こることがあります。

今回は、帯状疱疹をきっかけに尿が出なくなってしまったCさんのエピソードをご紹介します。

※本エピソードは複数の患者さんの経験をもとに再構成した架空のものです。特定の個人を指すものではありません。

帯状疱疹の治療中に、尿が出なくなった

45歳の女性・Cさんが体験した話です。

ある日、お尻のあたりにピリピリとした痛みと発疹(ほっしん)が出現し、近くの病院を受診したところ「帯状疱疹(たいじょうほうしん)」と診断されました。抗ウイルス薬による治療が始まりましたが、それと前後して、次第に尿が出にくくなっていることに気づいたそうです。

症状はどんどん進み、ついにまったく尿が出なくなってしまいました。不安になったCさんは、泌尿器科を受診することにしました。

帯状疱疹が膀胱の神経に影響することも

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

帯状疱疹は、子どものころにかかった水ぼうそうのウイルスが体の中に潜んでいて、免疫力が落ちたときなどに再び活動を始めることで起こる病気です。

皮膚の症状として知られていますが、ウイルスは神経に沿って活動するため、まれに膀胱(ぼうこう)や排尿をコントロールする神経にも影響を及ぼすことがあります。これを神経因性膀胱(しんけいいんせいぼうこう)と呼びます。

帯状疱疹ができた場所が、お尻や下腹部など、排尿に関わる神経の近くだった場合、このようなことが起こりやすいとされています。

たまった尿を管で出し、経過をみることに

泌尿器科を受診したCさんは、超音波検査で膀胱の中に500ml以上の尿がたまっていることがわかりました。

すぐに尿道から管を入れて尿を出す処置(導尿)が行われ、ほかに明らかな原因がないことも確認されたうえで、「帯状疱疹による神経因性膀胱の可能性が高い」と説明を受けました。

その後、しばらくは管を使いながら経過をみることになりましたが、2週間ほどして管をはずしてみると、自分で尿が出せるようになっていました。

その後も改善し、最終的には元通りに排尿できるようになったそうです。「まさか尿が出なくなるなんて、思いもしませんでした」とCさんは安堵した様子で話してくださいました。

尿が出ない、出にくいと感じたら早めの受診を

尿が出ない、出にくいと感じたときは、我慢せずできるだけ早く泌尿器科を受診することが大切です。

膀胱に尿がたまり続けると、腎臓に負担がかかってしまうこともあります。帯状疱疹(特にお尻の周りにできるもの)にかかった際は、排尿の変化にも注意を向けてみてください。体からのサインを見逃さないことが、早めの回復につながります。


執筆・監修:小内 友紀子
公益財団法人ときわ会 常磐病院 泌尿器科 診療副部長、東京女子医科大学病院 泌尿器科 講師、医師、医学博士、女性泌尿器科医師として、普段は女性によくある尿もれから、男性の前立腺癌をはじめとする泌尿器科領域の癌診療まで診療しております。
【資格】医師/ 医学博士 / 泌尿器科専門医・指導医 / 透析医学会専門医・指導医 / 排尿機能学会専門医

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