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『老後資金のため』“貯蓄1,000万円”を目指すことにした30代女性→ある日、年金受給額を試算すると…判明した“想定外の事実”

  • 2026.8.9
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

みなさま、こんにちは。元銀行員の金融ライター・池田です。

「退職後の年金生活は毎月3万円の赤字」という話を聞いたことはないでしょうか。

これは総務省統計局の「家計調査報告」がもとになった数字であり、65歳以上・無職の一般的な夫婦世帯では、毎月約3〜4万円程度の赤字が出ると示されています。

しかし、上記はあくまでも平均的な家計状況であり、将来受け取る年金額は個人差が大きいのも事実です。

今回は「老後は月3万円の赤字」という情報をもとに貯蓄計画を立てていたものの、実際には「11万円」もの赤字が予想されると知った夫婦の事例を紹介します。

老後生活に備えて貯蓄を始めた夫婦

30代の女性・Aさん(仮名)は、同い年の夫と2人暮らしです。

昨年結婚したばかりの2人は、ニュースなどで「老後2,000万円問題」について耳にするたび、退職後の生活に負担を感じていたそうです。

そんな中、ネットニュースで「老後は夫婦で月3万円の赤字」というデータを目にしたAさん。

Aさん夫婦はともに自営業であり、年金受給が始まる65歳までは働くつもりでいるとのこと。

仕事を辞めて年金受給を開始する65歳から85歳までの生活を想定すると、20年間で720万円の赤字となる計算です。

「今は物価高が進んでいて、私たちの老後はどのような状況になっているか想像もつきません。720万円で足りるとは思えないため、ひとまず老後の取り崩しを前提とした貯蓄で1,000万円を目指すことにしました」

子どもを望んでいたAさん夫婦は、「いつか教育費の負担が大きくなる前にできるだけ貯蓄を頑張ろう」と意気込んでいたそうです。

Aさん夫婦が将来の年金額を調べると…老後の赤字は「11万円」に

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

ある日、ふと「私たち夫婦はいくら年金を受給できるんだろう」と疑問に思ったAさん。

調べてみると、Aさん夫婦はともに自営業者であるため「国民年金」を受給することになるとわかりました。

そして国民年金の月額は、現在の水準では満額でも約7万円程度。夫婦合わせて14万円の計算です。

「ここに赤字分3万円を足しても生活できないのでは…?」と思ったAさんは、以前目にした「老後の赤字は月3万円」の記載があったネットニュースを見返したそうです。

すると、データ上の夫婦世帯の年金収入は、2人分で毎月約22万円でした。

これは、夫は会社員として働いて「国民年金+厚生年金」を受給し、妻は「国民年金」のみを受給している場合に近い水準の社会保障給付額です。

Aさん夫婦の年金額となる約14万円と比較すると、その差は約8万円。

つまり、このデータをもとに算出したAさん夫婦の老後の赤字額は毎月約11万円、65歳から85歳までの20年間では2,600万円以上になる計算です。

月3万円を想定していた20年間の赤字額720万円と比較すると、1,900万円もの差が開いてしまいました。

「このままじゃ退職後の生活が成り立たないから、貯蓄計画を見直さないと…」

Aさん夫婦は、家計の見直しから再スタートすることにしたそうです。

データの前提とご自身の状況を確認・比較しよう

今回のケースでは、「データ上の夫婦の年金額」と「実際のAさん夫婦の年金額」を把握していなかったことで、老後の生活設計に大きな乖離が生まれてしまいました。

お金に関するデータは家計管理や貯蓄計画の参考になりますが、あくまでも「平均」であることを押さえたうえで、前提条件の確認が必要です。

また、将来受け取れる年金の見込み額は、ねんきんネットやねんきん定期便で調べられます。

国民年金のみの受給者は特に老後の赤字幅が大きくなりやすいため、iDeCoや国民年金基金、付加年金などを活用した計画的な備えを検討しましょう。


監修・執筆:元銀行員・ikebu
元銀行員の金融・法律ライター。一種外務員資格(証券外務員一種)、行政書士資格を保有。大学では法学部・法律学科に在籍し、卒業後は地方銀行に入行。個人リテール業務において、投資信託・生命保険商品の販売を中心とする資産運用のサポートのほか、住宅ローンや相続などの幅広い業務に携わる。法人営業では、事業性融資や法人向けの運用商品販売を担当。現在は金融・法律ジャンルを中心にライターとして活動。銀行員時代の経験や保有資格を活かし、専門的な内容を分かりやすく丁寧に解説することを得意とする。

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