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「まったく、若いお嫁さんは困るわ」お盆に一人こき使われる嫁→「うちは二人でやってるよ」と夫が伝えた結果

  • 2026.7.24

汗だくの給仕係

お盆の帰省で、私はうだるような暑さの台所に一人きりだった。

親戚が大勢集まる本家で、料理と片付けを一手に引き受けさせられていたのだ。

涼しいリビングからは、男性陣の笑い声が絶えず聞こえてくる。

私が大皿を抱えて往復するたびに、飲み物の追加を命じられた。

料理を運び終えたそのとき、赤い顔をした親戚の叔父が、空になったグラスを掲げて怒鳴った。

「ビール足りない、気が利かん」

謝りながら冷蔵庫へ走る私を、義母が横目で見て嫌味を重ねる。

「まったく、若いお嫁さんは困るわ」

夫はどこにいるのだろう。そう思って探すと、夫もまた輪の中でくつろいでいるように見えた。

心細さと悔しさで、胸の奥がずんと重くなった。

スポンジを置いた夫

山のような食器を前に、私は黙々と手を動かし続けた。慣れない台所で、どの皿がどこに戻るのかもわからず、汗が背中を伝う。

指先はふやけ、腰も重い。せめて夫が一言気にかけてくれたら、それだけで救われるのに。そんな思いばかりが募っていった。

ふと顔を上げると、いつの間にか夫が台所の入り口に立っていた。

一人で汗を流す私の姿と、リビングでくつろぐ親戚たちを、夫は交互に見比べていた。

その顔から、ゆっくりと笑みが消えていく。

夫は台所に入ってくると、私の手からスポンジを取り上げた。

そして、リビングに届く声で、きっぱりと言い放った。

「うちは二人でやってるよ」

ざわめいていた部屋が、水を打ったように静かになった。

叔父はグラスを持ったまま固まり、義母は目を見開いたまま言葉を失っている。

「今の時代、嫁だけに全部押し付けるのはおかしいよ。俺も手伝うし、それが普通だろ」

その落ち着いた口調に、誰も言い返せなかった。

変わった本家の空気

夫は袖をまくると、私の隣で当たり前のように皿を洗い始めた。その背中を見て、若い親戚たちがぽつぽつと立ち上がる。

「俺も運びます」と、従兄弟の一人が空いた皿を下げ始めた。

さっきまで大声で命じていた叔父も、決まり悪そうに視線を落とし、自分のグラスを自分で下げた。

義母はしばらく黙っていたが、やがて小さな声で「……手が足りないなら、言ってちょうだいね」とだけこぼした。いつも堂々としていた人の、初めて見る引き際だった。

それからの帰省では、台所に私一人が取り残されることはなくなった。

男性陣も自然と席を立ち、片付けを分け合うようになった。

「ずいぶん賑やかな台所になったわね」

義母がそう言って笑うようになったのは、あの日、夫が本家の空気ごと塗り替えてくれたおかげだ。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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