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「財布は1つにしろ、夫婦なんだから」親戚の集まりで口を挟んできた相手に、私たちが静かに返した正論

  • 2026.7.26
「財布は1つにしろ、夫婦なんだから」親戚の集まりで口を挟んできた相手に、私たちが静かに返した正論

月末に繰り返していた会話

結婚してすぐの頃、家計のことでつまずきました。私は毎月の支出を項目ごとに把握したいほうで、妻は大まかに分かればいいという考えでした。

「今月、食費いくらだった?」

「そんなに使ってないと思うよ」

月末になると、この会話を繰り返していました。食費と日用品が混ざったまま、行き先の分からない金額が毎月1万円ほど残ります。私は表計算のファイルを開いたまま、空欄をにらんでいました。

妻が浪費していたわけではありません。冷蔵庫の中身も残高もきちんと回っていて、困っていたのは私だけでした。

座卓の向かいから口を挟まれた

その夏、親戚が集まる席がありました。旅行の話をしていたはずが、いつのまにか家計の話になっています。

「うちは全部、嫁さんに渡してるよ」

従兄がそう言うと、正面に座っていた伯父がこちらを向きました。

「お前らはどうしとる」

「必要なぶんを、それぞれ出しています」

「財布は1つにしろ、夫婦なんだから」

座卓が静かになりました。伯父は箸を置いて、続けます。

「別々にしとる家は長続きせん。信用しとらん証拠だ」

妻が湯呑みを置いて、口を開きました。

「うちは、合う形を試している最中なんです」

「よその家のやり方は、よその家で合っているんだと思います。うちのぶんは、二人で決めます」

私がそう続けると、伯父は何か言いかけて口を閉じました。湯呑みに手を伸ばし、庭のほうへ目をやったまま、しばらく黙っています。

「……まあ、それもそうか」

隣に座っていた伯母が、小さく笑いました。

「この人、うちの通帳がどこにあるかも知らんのにねえ」

座が笑いに変わって、話題は旅行へ戻りました。伯父はその日、家計の話を二度と持ち出しません。

決めたのは共有する項目だけ

帰りの車で、妻が先に口を開きました。

「私も、全部は見せないって意地になってたかも」

「こっちも、細かすぎた」

週末に紙を広げて、共有するのは家賃と光熱費、それに子どものために積むぶんだけと決めました。レシートは、その買い物のときだけ持って帰る。ほかはお互いの財布のままにする。

決めてしまうと、1万円の行方を追う必要がなくなりました。月末の会話も短くなります。

「共有のぶんは、今月これだけ」

「じゃあ来月は、少し戻せるね」

それで終わりです。伯父の言う一つの財布は、うちにはありません。かわりに、二人で開ける引き出しがひとつできました。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、30代・男性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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