1. トップ
  2. エピソード
  3. 「お願いだから、話を最後まで聞いて」金銭関係で妻を責めた夫。半年後、夫と立場が逆転したワケ

「お願いだから、話を最後まで聞いて」金銭関係で妻を責めた夫。半年後、夫と立場が逆転したワケ

  • 2026.7.23

話を最後まで聞かない夫

夫には昔から、人の話を途中で決めつける癖があった。

しかも一度機嫌を損ねると、こちらの声はまるで届かなくなる。

何を言っても、耳に厚い壁が立つのだ。

その性質をまざまざと思い知ったのが、私の脱毛サロンが倒産したときだった。

数年通った店が前触れもなくたたまれ、前払いした料金は返ってこない。

独身時代に、私が自分で働いて払ったお金だ。

夫に打ち明けると、彼はなぜか眉間にしわを寄せ、そのまま黙り込んでしまった。

ただ聞いてほしかっただけなのに、部屋の空気が急に重くなったのが分かった。

「どうしたの、何か言ってよ」

問いかけても返事はない。不機嫌な沈黙だけが、三十分も部屋に居座った。

思い込みで妻を責める

ようやく口を開いたと思えば、出てきたのは的外れな怒りだった。

夫は「私が新しい店と契約し直して、またお金を払った」と信じ込んでいたのだ。

「金の無駄だろ、なんで気づかないんだよ」

契約なんてしていない、払ったのはあなたと同棲する前だと説明しても、怒りで耳をふさいだ夫には届かない。

それどころか、独身時代のサロン代まで自分が出したことになっていた。

「お願いだから、話を最後まで聞いて」

私はとうとう泣きながら叫んだ。彼がしぶしぶ事実を理解して謝るまで、ずいぶん時間がかかった。

そのときの私は、この一件がまさか半年後に効いてくるとは思ってもいなかった。

半年後、立場が逆転した

その日、夫が青い顔で帰ってきた。毎月払っていた会員制サービスの会社が、突然飛んだのだという。

前払い分は一円も戻らないらしい。仕事帰りに知らせを受けたのか、鞄を床に叩きつけるほどの荒れようだった。

「俺の金が消えた!意味わかんない!」

玄関でわめく夫に、私は静かに尋ねた。

「倒産、予想できた?」

夫の動きが止まった。反論しようと口を開き、けれど半年前に自分が吐いた言葉を思い出したのだろう。

顔からすっと血の気が引き、握りしめた拳がほどけていく。

「…悪かった。あのとき、俺は全然話を聞いてなかった」

「やっと分かってくれたね」

うつむいた夫は、初めて本気で頭を下げた。それからというもの、彼は私の話をさえぎらず、最後まで聞くようになった。

人の話に耳を貸さない代償は、いつか自分に返ってくる。あのとき私が泣きながら訴えた言葉の意味を、彼はようやく身をもって理解したらしい。それを夫が学ぶのに、半年という時間が必要だった。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、30代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ