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「俺は稼いでる、だから小遣い倍にするぞ」と豪語する夫。だが、妻が本当の家計状況を調べた結果

  • 2026.7.23

「稼いでる」で押し通す小遣い

夫はお金に厳しい人だった。生活費も私のパート代も、すべて夫の口座で一括管理していた。

私が使える現金は、月ごとに手渡される決まった額だけだった。

ある晩、夫がテレビの前で切り出した。

「俺は稼いでる、だから小遣い倍にするぞ」

理由を聞くと、稼いでいる自分にはその権利があるのだと言う。

私が渋ると、決まり文句が返ってきた。

「養ってもらってる立場で、口出しするな」

その言い方に、私はいつも唇を噛むしかなかった。家計の全体像を知らない私に、返せる言葉はなかったからだ。

一冊のノートを置いた夜

その月から、私はこっそり家計の記録をつけ始めた。

給料の額、光熱費や保険の引き落とし、夫の小遣いと外食代。

レシートを見ながら、数字を一つずつ書き写していった。

最初は自分の気休めのつもりだった。

けれど数字が積み上がるほど、家計の本当の姿が見えてきて、手が止まらなくなった。

数か月分の記録がたまると、収支ははっきりと形になった。

夫の給料は私より多い。それでも、夫の給料から夫の小遣いと趣味の出費を引くだけで、毎月マイナスだったのだ。

その穴を静かに埋めていたのは、私のパート代と切り詰めた食費だった。

夫が小遣いの話をまた蒸し返した夜、私はそのノートを黙ってテーブルに置いた。

「あなたの分は毎月赤字だよ」

夫は笑ってページをめくり、そして手が止まった。

「いや、これは…」と言いかけて、次の言葉が続かない。

「あなたの給料からあなたの出費を引くと、毎月マイナスなの。足りない分を埋めてたのは、私のパート代だよ」

夫はノートを閉じ、天井を見上げたまま黙り込んだ。

反論の材料は、どこにもなかった。

隣の部屋から出てきた息子が、静かに言った。

「母さんが働いてなかったら、うち回ってなかったってことだよね」

夫は何も返せず、小さくうなずくしかなかった。

翌月から、小遣いは二人で額を決めることになった。

通帳も、私が一緒に確認できるようになった。「俺が稼いでる」という言葉を、夫はもう口にしない。

お金の話になると、先に黙り込むのは夫のほうだ。

※tendが独自に実施したアンケートで集めた、50代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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