1. トップ
  2. 「マリメッコ」創造の源、ファクトリー&オフィスへ潜入!

「マリメッコ」創造の源、ファクトリー&オフィスへ潜入!

  • 2026.7.21
Chikako Harada

世界を魅了するファブリックは全て、ヘルシンキの工場で生まれている。オフィスと連動する“創造の核心”に迫った。

『エル・デコ』2026年6月号より。



Chikako Harada

第2次世界大戦後、世の中が灰色だった時代に、色とエネルギーをもたらすというアイデアから「マリメッコ」は生まれた。「マリメッコ」のミッションは、鮮やかなカラーやデザインを通して、日常に喜びをもたらすこと、人々が自分らしくいられるように応援することである。偶然それがテキスタイルデザインだっただけで 「マリメッコは、花屋でもアイスクリーム屋でも、モダンジャズでも、人々に喜びをもたらすものであれば何にでもなれた」と創業者のアルミ・ラティアは語っている。

<写真>「マリメッコ」の誇りである工場はヘルシンキ東部にあり、年間100万mの布がプリントされている。

Chikako Harada

「マリメッコ」はヘルシンキで本社に隣接して工場を構えることにこだわっている。デザイナーと工場がチームを組み商品開発を密接に進めることで、独自の作品が生まれるのだ。巨大な印刷台で布にプリントが施される瞬間は魔法のよう。ラティアは「『マリメッコ』の秘密はプリント台の下にある」という言葉を残した。工場こそマリメッコの心臓なのである。

<写真>刷られた布の最終チェックの様子。

Chikako Harada

その人らしさを大切にする、フラットな製作体制

デザインディレクターのミンナ・ケメル=クトゥヴォネンは、「マリメッコ」のデザインの魅力は多様性にあるという。真逆の要素が互いを引き立てるのだ。現在、布のパターンはフリーランスデザイナーが手掛けており、その製作過程では、ブランドとデザイナーの信頼関係がカギとなる。「デザイナーの創造力を最大限生かしたいので、細かい指示はせず、大きなテーマを共有します。色に関しても、カラーパレットで主な方向性を伝え、それを基に提案してもらいます」。デザイナーの個性が発揮されることで、最高の配色が誕生すると語る。常にチームで進めるので当然意見の違いが生じることもあるが「そんな時はとことん話し合って、「マリメッコ」にとって最善なことは何かを考えると、自然と答えが見えてきます」と彼女はほほ笑む。

<写真>“ヴィヒキルース”の配色を示したアーカイブ資料。

Chikako Harada

その人らしくあることを応援するという創業時から続くミッションは、消費者だけでなく、社員やデザイナーに向けられた尊い信念だ。本社と工場を訪れ、「マリメッコ」が「マリメッコ」らしく発展し続けられる理由が見えてきた。

Chikako Harada

<写真>工場には膨大な版が保管されている。

Chikako Harada

<写真>カラーサンプル室には、さまざまな柄の色のレシピが書かれたサンプルが無数に並んでいる。

Chikako Harada

<写真>毎朝、食堂でポリッジ(オートミールがゆ)が提供されるのは、創業時から続く慣習。違う部署のスタッフと朝食をとりながらの何げない会話から、アイデアが生まれることも。

Chikako Harada

<写真>「マリメッコ」では同じ部署の人から許可を得れば、オフィスに愛犬を連れてきてもよいルールになっている。

Photo : CHIKAKO HARADA
Text : ERI SHIMATSUKA

Hearst Owned

『エル・デコ』2026年6月号

Hearst Owned

あわせてこちらもcheck!

Hearst Owned
Hearst Owned
元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ