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壁掛け時計は過去のもの? デザインのプロが見たウォールクロック最新事情

  • 2026.7.17
Laura Resen

かつて壁掛け時計に求められたのは何よりも実用性だった。しかし時刻を確認する術があふれる昨今、こんな疑問が浮かんでくる。はたして今、インテリアデザインにおいて、壁掛け時計に需要はあるのだろうか。

「壁掛け時計が、電話台のように絶滅危惧種としての道をたどっているとまでは言えませんが、ひと昔前よりは姿を見かけなくなったのは確かです」と建築・インテリアデザイン事務所カミニスキ+ピューを率いるチームのメンバーは言う。「空間を構成する上で、大前提となる存在ではありませんね。ただ、意図をもって選べば壁面に強い印象を与えることができるし、空間に個性をもたらすことも期待できます」
US版「ハウス・ビューティフル」より

William Waldron

デザイナーたちによると、最近はクライアントの自宅で壁掛け時計を見ることが少なくなったという。まれに目にする場合でも、掛けられている部屋は限られている。「私が壁掛け時計を見るのは、子ども部屋くらいですが、それも、もはや一般的とは言えません」とデザイナーのジェニファー・プレスは言う。

「リビングやファミリールーム、書斎などに掛けられていると、時代がかった印象をもたらすこともあります。また、壁掛け時計の定位置が子ども部屋の壁であることから、デザインは色鮮やかでプレイフルになりがち。北欧風のものが多いですね」

JohnnyGreig / Getty Images

デザイナーのライアン・スワン・ハケットは、2児の母。自身は、あわただしい朝などには電子レンジやオーブンのデジタル時計で時刻を確認しているが、大家族が住む家では壁掛け時計が重宝されている状況を目にすることもあるそうだ。

「先日、8人家族の家をデザインしたのですが、そこで最も活躍しているインテリアアクセサリーは、朝食エリアから見える場所に設置されたアナログの壁掛け時計でした」とライアン。「クライアントは、壁掛け時計の存在によって家族それぞれが自分のスケジュールを把握できていると言い、その重要性を熱弁してくれました」

Bulgac / Getty Images

彼女のチームは、このプロジェクトのために建築家のアドルフ・ロースがデザインしたヴィンテージの時計を入手した。ライアンは、ヴィンテージの発掘にはオンラインマーケットプレイスの1stdibs と Chairish、もう少し現代的なものを見つけたいの場合はDesign Within Reachをすすめる。

「私は、壁掛け時計をインテリアの延長と捉えています。だから、住む人間の美意識と一致している必要があるのです」とライアンは言う。「プロダクトとしてのストーリーが感じられない、小学校の教室に掛かっているようなタイプは避けた方が無難ですね」

Andrew Frasz

シャリ・フランシスは、最近のプロジェクトでは壁掛け時計を使っていないものの(採用されたのは「さまざまなバリエーションのデジタルアラームクロックとヴィンテージの電波時計」のみ、とのこと)、壁掛け時計のトレンドには注目している。「木や石といった自然素材を使い、そこに金属や彫りのアクセントを加え、ミニマルに仕上げている時計をよく見ます」とシャリ。「北欧にインスピレーションを得たヴィンテージのデザインも見かけましたよ。クリーンなラインの中に少し変わった魅力を添えた時計でした」

FollowTheFlow / Getty Images

また、「Arhaus」による大理石製の時計や、ルーメンスが取り扱う「ノモン」の“プンタ・ウォールクロック”と“コルガンテ・マーブル・ウォールクロック”について、彼女は「クールでタイムレス」な選択肢だと言う。1stdibsやChairishも頻繁にチェックするようで、ランディ・ベイダーがデザインした曲げ木を用いた時計や「エウロマルミ・ストア」のグリーンの大理石製時計を紹介してくれた。「他にはないユニークなものを求めているのならEtsy へ。独立した作り手によるクールなハンドメイドの時計を見つけられるはずです」

Andreas von Einsiedel / Getty Images

ダニエル・チプルットも壁掛け時計についてこう語る。「今は、大きく、彫刻的なデコレーションとして位置付けています。特に惹かれるのは、伝統的なヨーロッパのデザインです」

彼女のチームが関わるプロジェクトでは、「木や真鍮などの自然素材を使ったミニマルなものか、空間を個性的にしてくれるオーバーサイズのアンティーク時計を選びます」とダニエル。ダニエルお気に入りのサイトは、Rejuvenation とSchoolhouse。ヴィンテージの掘り出し物を見つけたいときは、蚤の市やアンティークショップに向かう。

気になる壁掛け時計が新品でも時を重ねたものであっても、正しい選択をすれば、自分のスタイルを効果的に表現できるにちがいない。

Original text: KELLY ALLEN Translation: CHISATO YAMASHITA

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