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私のだけ通知オフにしていた彼が、「一番多いの、君だったから」と言った

  • 2026.7.18
ハウコレ

「迷惑だったんだね」と返した私は、トーク画面を遡りました。何画面分も続く私の吹き出しと、ぽつんと挟まる彼の短い返信。それが答えのように見えました。

彼のスマホの設定画面に、私の名前の横だけ「通知オフ」と表示されていました。

返ってこない吹き出し

付き合って1年半、彼の返信がここ1か月で目に見えて遅くなりました。「お疲れさま、今日どうだった?」と送っても、既読がつくのは半日後。返ってきたのは「お疲れ。打ち合わせばっかだった」の一言でした。

「駅前のパン屋行ってきたよ。クロワッサンおいしかった」と写真を添えても、返信は翌日の「いいね」だけ。「今度一緒に行こう」と続けたメッセージには、既読がついたまま返信は来ませんでした。

トーク画面を遡ると、私の吹き出しが何個も並んだあとに彼の短い返信が1つ。それが繰り返されていました。以前は写真を送り合ったり、くだらない報告を何往復もしていたのに。

仕事が忙しいのだろうと自分に言い聞かせていました。でもSNSは更新しているし、共通の友人とのグループチャットにも返信しているようでした。私だけが後回しにされている。その感覚を振り払うように、送る回数を減らし始めていました。

設定画面の「オフ」

彼の部屋でくつろいでいるとき、彼がシャワーに立ちました。テーブルの上に開いたままのスマホ。見るつもりはありませんでした。

でも画面に映っていたのは通知の設定画面で、友人の名前も職場のグループもアプリの通知も全て「オン」。その中に私の名前を見つけました。横にだけ「オフ」の表示。

スマホをテーブルに戻し、自分のカップに視線を落としました。返信が遅かったのは忙しかったからではなく、通知が届いていなかったから。シャワーから戻った彼には切り出せないまま、隣に座りました。

「一番多いの、君だったから」

数日後、駅前のカフェで向かい合いました。私はカップを両手で包みながら切り出しました。

「通知、切ってるでしょ」

「私のだけ」

彼はカップを置いてから答えました。

「嫌だからとかじゃないんだ」

「一番多いの、君だったから」

一番多い。トーク画面を開けば、並んでいるのはたしかに私の吹き出しばかりでした。

「……そっか」

「迷惑だったんだね」

「迷惑とかじゃなくて」

彼が続けようとしましたが、私はコーヒーを飲み干して「大丈夫」と笑いました。

そして...

カフェを出て、バスの窓に額を寄せました。トーク画面を開くと、最後のやりとりは数日前のままでした。全部既読がついて、全部短い返信でした。

送信欄に「送りすぎてたよね、ごめん」と打ちかけて、消しました。

(20代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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