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私が寝込む日に限って帰りが遅い「無理しないで」が口癖の夫

  • 2026.7.18
ハウコレ

繰り返される夫の「遅くなる」に、私はその日初めて「もういいよ」と返しました。既読がついた画面を閉じかけたとき、聞こえてきたのは普段よりずっと早い玄関の鍵の音でした。

枕元に転がった体温計が38度を示したとき、夫からのメッセージは「今日少し遅くなる」の1通だけでした。

ひとりの部屋で待つ既読

付き合っていた頃から、夫は看病が得意な人ではありませんでした。風邪で寝込んでいても、そばにいてくれることも、おかゆを温めてくれることもありません。それでも出勤前に「無理しないで」と声をかけてくれることが、当時の私には十分でした。

結婚して2年が過ぎた頃、あることに気づきます。「今日、ちょっとしんどいかも」と伝えた日に限って、夫の帰りが遅いのです。

「今日少し遅くなる」

メッセージはいつもその1通で、「わかった」と返すと、それきり画面は暗いままでした。

偶然では済まない回数

私は体が弱く、季節の変わり目には決まって体調を崩し、それは2か月か3か月に1度のことでした。その度に同じメッセージが届きます。偶然だろうと流していたのが、3度、4度と重なるうちに流せなくなりました。

リビングのソファにブランケットを引いて横になりながら、夫に「また遅いの」と打ちました。返ってきたのは「ごめん、もう少しかかる」の一言。スマホを布団ごと抱えたまま天井の照明の輪を見上げていると、体のだるさより、この部屋に自分しかいない感覚のほうが重く感じました。

期待を手放した日

何度目かの熱で横になった日、いつものメッセージが届きました。

「今日少し遅くなる」

画面を見て、気づいたら指が動いていました。

「もういいよ」

送信してから、布団をかぶりました。怒りなのか諦めなのか、自分でもわかりません。これ以上「遅くなる」の文字を受け取るのがつらかった。それだけでした。既読はついたまま、返事はありませんでした。

そして...

どれくらい経ったのか、玄関の鍵が開く音がしました。いつもよりずっと早い帰宅です。寝たふりを続けていると、台所で冷蔵庫が開いてすぐ閉まる音がしました。

翌日、起き上がれるようになってから冷蔵庫を開けると、奥にスポーツドリンクとゼリー飲料が並んでいました。前にも同じものが入っていた気がします。私はゼリーを1つ手に取り、それからゆっくり冷蔵庫のドアを閉めました。

(30代女性・事務職)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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