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「私の前では外すのに」職場でだけ光る彼の指輪→問い詰めて知った、不器用な本当の理由

  • 2026.6.30
ハウコレ

会社帰りの彼を待つあいだ、ビルの入り口で同僚と笑う彼の左手が目に入りました。薬指には、半年前に私が選んだ指輪が光っています。けれど少しして合流した彼の手は、何もはめていない素の指でした。問いただすと、彼は口ごもりながら理由を話しました。指輪を外していたのは、私が思っていたものとは違ったのです。それを知っても、心にはわだかまりが残ったままでした。

指輪がなかった

内側におそろいの刻印を入れた、私が選んだ指輪でした。私はずっと左手にはめていますが、彼が会うときにつけているのを見た記憶がありません。彼は、仕事柄あまり指輪をつけない人なのだと思っていました。でもビルの入り口で見た指には、確かにそれがありました。デート用に外して、職場用につけている。あったとしても職場でつけずにデートでつけるように、順番が逆ではないか。そう思うと、聞きたいのに聞けないまま、その日は別れ際まで普通のふりをして終わりました。

思いきって聞いた答え

数日たっても、あの光景が頭から離れませんでした。ある日、私は彼の部屋にいるとき、思いきって、彼に切り出しました。

「私の前では外すのに、職場ではつけてるんだね」

彼は言葉を探すような顔をして、それから目を伏せました。やましいことがあるのだと、私は受け取りました。デート中に、私とおそろいをするのが嫌なのではないか、と悪い想像が、勝手に膨らんでいきました。

外していた、本当の理由

問い詰める私に、彼は重い口を開きました。少し前、外食先の洗面所で、その指輪を排水口に落としかけたというのです。

「なくすのが怖くて、君と会う日は外して、しまってた」

職場ではずっと机に向かっているから安全で、私と出かける日は手を動かす場面が多いから、と。私を軽く見ていたのではなく、私からもらったものを、なくしたくなかった。そう聞いて、責めようとしていた気持ちが行き場をなくしました。ただ、それなら最初から言ってほしかったという思いも、同じだけ残りました。

「だったら、ちゃんと言ってよ」

そう返すのが精いっぱいでした。

そして...

今、彼の左手に指輪はありません。代わりに、首から下げられるようにと、私が細いチェーンを贈りました。なくす心配のない場所で、いつも一緒にいられるように。彼の言葉を待たずに悪いほうへ決めつけた私も、これからは少し変わろうと思います。次に小さな違和感を覚えたら、想像で固める前に、まず聞いてみるつもりです。

(20代女性・会社員)

本人記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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