1. トップ
  2. エピソード
  3. 「花束を受け取ってサプライズする」と共有カレンダーに書いた彼→彼女の私が当日になっても誘われなかった理由

「花束を受け取ってサプライズする」と共有カレンダーに書いた彼→彼女の私が当日になっても誘われなかった理由

  • 2026.6.30
ハウコレ

「ちょっと予定が立て込んでて」と返事が来た日の夜、次の日に街で目に入ったのは、彼の向かいに座る私とは別の女性と、プレゼントの花束でした。

共有カレンダーの来週の欄に、「花束を受け取ってサプライズする」とだけ、メモが残されていました。

「サプライズ」の文字を見つけた、一週間前

彼との共有カレンダーは、ふたりで使い始めて二年目になります。お互いの仕事、ふたりのデート、家族行事をまとめて並べておくためのものでした。何気なく来週の欄を開いた私が見つけたのは、誰の名前も場所もない、「花束を受け取ってサプライズする」というメモだけでした。

私の誕生日でも、付き合った記念日でもありません。けれど、共有カレンダーに残されている以上、相手は私だと思いました。

「立て込んでて」と返ってきた、前日の夜

予定の日が近づいても、彼からデートの誘いはありませんでした。届くのは「今日は疲れた」というメッセージばかりで、内容は短く、絵文字もありません。前日の夜、私からメッセージで聞きました。

「来週、どこか出かけられる日ある?」

返ってきたのは「ごめん、ちょっと予定が立て込んでて」という一言だけでした。サプライズだから、当日まで隠しているのだと、自分に言い聞かせました。それでも、「立て込んでて」という言葉だけが、私の頭の中で繰り返し再生されました。

裏通りの窓越しに見えた、花束

当日、彼から連絡はありませんでした。私はひとりで街に出かけました。書店で買い物をしてカフェに寄ろうと裏通りを歩いていたとき、ガラス張りの小さなレストランの窓越しに、見覚えのある後ろ姿がありました。彼でした。

向かいの席には、別の女性が座っていました。テーブルの端には、まだラッピングを解いていない大きな花束が、横に置かれていました。窓のすぐ近くで、喜んでいる様子が外からでも伝わってきました。彼の表情は、こちらからは見えませんでした。

そして...

歩道に立ち止まったまま、私は彼にメッセージを送りました。

「今日で終わりにしよう」

すぐに「なんで、急に」と返信がきました。私は一度だけ、「あなたが一番わかってると思う」と送って、トーク画面を閉じました。共有カレンダーのアプリを開いて、「花束を受け取ってサプライズする」のメモを長押ししました。

削除の確認画面が出ましたが、私は閉じるボタンの方を押しました。残しておくつもりはありません。ただ、自分の手でそれを消す気力が、その場ではどうしても出ませんでした。

(20代女性・会社員)

本人記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

元記事で読む
の記事をもっとみる