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夕食の揚げ物を食べていると聞こえる「さーれ」という音… まさかの正体が愛おしすぎた【書評】

  • 2026.6.21

【漫画】本編を読む

漫画家コトラさん宅では、2匹の保護猫が暮らしている。ひょうきんで愛されキャラのサレちゃんと大王様のように振舞うソワちゃんは性格が対照的。個性豊かな2匹から多くの笑顔を貰っているコトラさんは愛猫との日常を、猫コミックエッセイ『ネコトラビット』でコミカルに描いている。

ある日の夕食時、揚げ物を楽しんでいたコトラさん夫妻の耳に飛び込んできたのは、「さーれ」という謎の音…。ホラーな展開のように思えるが、コトラさんは声の主に心当たりがあって――。

実はこの音を出しているのは、妖怪「油舐め」となった愛猫サレちゃん。サレちゃんはキッチンのシンクに乗り、揚げ物をあげた時に拭き損じた油をペロペロ。ザラザラの舌でシンクを舐める音が、コトラさん夫妻の耳には「さーれ」という奇怪な音に聞こえていたのだ。

サレちゃんは、「ここを綺麗にしてあげる」とでもいうかのように、ひたすらシンクをペロペロ。見かねたコトラさんの夫・スミさんが回収するまで、妖怪「油舐め」は躍動し続けたのだとか。

猫と暮らしていると、「どうしてそんなことを…?」と思わず笑ってしまう瞬間に巡り合うことが多々あるもの。もしかしたら、飼い主に求められるのは、コトラさんのように愛猫の不可解な行動を受け入れる柔軟性なのかもしれない。猫とのリアルな暮らしを、柔らかなユーモアで描く本作。読み終えた後にはきっと、愛猫の“謎行動”も愛しく感じられることだろう。

文=古川諭香

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