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ミニバンのタイヤ4本をネット通販で安く揃えたJさん…整備工場の担当者だけが気づいた"サイズ以外の盲点"

  • 2026.7.12
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。自動車販売・整備・保険業に27年従事している河野みゆきです。

最近は、タイヤもネット通販で気軽に購入できるようになりました。

カー用品店へ行かなくても、自宅で価格を比較しながら注文できるため、「少しでも安く交換したい」と考える人にとっては便利な時代です。しかし、タイヤ選びで確認すべきなのはサイズだけではありません。

実際に「サイズが同じだから大丈夫」と思って購入した結果、思わぬ落とし穴にはまってしまった人がいます。

「サイズが同じだから大丈夫」と思っていたJさん

Jさんは、ミニバンのタイヤ交換時期を迎え、カー用品店に行きました。しかし、思っていた以上にタイヤの価格や工賃が高く、4本交換すると予算オーバーになります。

「工賃は仕方ないとして、タイヤ代を少しでも浮かせられないか…」

そう考えたJさんはネット通販で商品を探すことにしました。

「1円でも安く!」と、さまざまなサイトを比較したところ、純正タイヤと同じサイズで価格もかなり安い商品を見つけました。中には、半額以下のほぼ新品タイヤの出品もあります。

「サイズも同じだし、これなら問題ないだろう」

そう思ったJさんは、サイズを確認しただけでそのまま購入を決断しました。

事前に交換作業を予約していたJさんは、タイヤを私の整備工場へ直送依頼。車が入庫する前に担当者がタイヤを確認することになりました。後日、タイヤが到着し、さっそく確認したところ気になる点を見つけたのです。

サイズが合っていたのに荷重指数が低かった結果

サイズは確かに適合していました。しかし、荷重指数(ロードインデックス)が純正タイヤより低かったのです。

荷重指数とは、タイヤ1本が支えられる重さを示す数値です。例えば「205/60R16 96H」と刻印があった場合、96が荷重指数となります。

同じサイズのタイヤでも、荷重指数が異なる商品は珍しくありません。また、サイズが合っていればタイヤの装着は可能なため、Jさんが購入したタイヤも装着自体はできます。しかし、荷重指数が不足していたため、ミニバンには適さない商品でした。荷重指数が低いタイヤを使用して、すぐに故障やバーストにつながるわけではありません。それでも、本来想定されている以上の負荷がタイヤにかかる可能性があります。

例えば、家族全員で旅行へ出掛けるときや、大きな荷物を積んで高速道路を走るときなど、タイヤへの負担がさらに大きくなります。また、タイヤのたわみが大きくなり、ふらつきを感じたり、偏摩耗が進みやすくなったりする危険性も否定できません。そのため、安全性を考えると、メーカーが推奨する荷重指数を満たしたタイヤを選ぶことが重要です。

こういった面を考慮した結果、Jさんは荷重指数の合ったタイヤを注文し直して、取り付けることにしました。

タイヤは「サイズ」と「価格」だけで選ばないことが大切

最近はネット通販の普及により、以前よりも安くタイヤを購入できるようになりました。

一方で、価格やサイズだけを見て購入し、荷重指数や速度記号などの重要な項目を見落としてしまうケースも少なくありません。特に、ミニバンやSUVのように車重が重い車では、タイヤに求められる性能も一般的な乗用車とは異なります。

「サイズが同じだから大丈夫」という思い込みが、安全性に影響を及ぼす可能性もあるのです。もちろん、ネット通販が悪いというわけではありません。大切なのは、自分の車に適したタイヤかどうかを事前に確認することです。分からない場合は、購入前に整備工場やタイヤ専門店へ相談すれば、適合や荷重指数についてアドバイスを受けられます。

Jさんも、「価格だけで選んでしまったけれど、荷重指数について教えてもらえて本当に良かったです」と話していました。

タイヤは、車と路面をつなぐ唯一の部品です。だからこそ、「安かったから」「サイズが同じだから」という理由だけで選ぶのではなく、安全性まで含めて検討することが、安心してカーライフを送るための第一歩ではないでしょうか。


ライター:河野みゆき
自動車販売・整備・保険業に27年従事。損害保険募集人資格を保有し、車両購入からメンテナンス、カーライフに関わる保険まで幅広く対応。現場経験をもとに、ユーザー目線でわかりやすい情報発信を行っています。


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