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彼の家で私のコートだけが別の部屋に。まるで余所者扱いされたようで傷ついた話

  • 2026.6.19
ハウコレ

彼の部屋に着いて、私はコートを脱ぎました。それを受け取った彼は、なぜか自分の上着とは別の、奥の部屋へ運んでいったのです。たかが上着の置き場所、そう思おうとしたのに、その小さな違和感が頭から離れませんでした。

受け取られた、私のコート

久しぶりに招かれた彼の部屋は、思っていたよりも片づいていて、玄関に立っただけで少しだけ気持ちがほぐれました。

上着を脱ぐと、彼は「貸して」と手を伸ばし、私のコートを受け取ってくれます。その優しい仕草に、来てよかったと思ったのもつかの間でした。

彼は自分のジャンパーを玄関脇のフックに掛けたのに、私のコートだけを抱えて、廊下の先にある奥の部屋へ運んでいったのです。そして、その部屋のドアを閉めて戻ってきました。

曖昧な返事と、広がるモヤモヤ

リビングに通されてからも、私の頭にはさっきの光景が引っかかっていました。思いきって、できるだけ軽い調子で「私のだけ、別の部屋なんだね」と口にしてみます。彼はちらりとこちらを見て、「そのほうがいいと思って」とだけ答えました。

理由を聞きたかったのに、会話はそこで途切れてしまいます。どうして自分の上着とは分けるのだろう。たかがコート一枚のことだと自分に言い聞かせるほど、その小さなモヤモヤは形を変えて大きくなっていきました。

私だけ、この家にいてはいけないみたいで

考えれば考えるほど、嫌な想像ばかりが膨らんでいきました。彼は私が来たことを、誰かに知られたくないのかもしれない。それとも、私の物がこの部屋に紛れ込むのが嫌なのかもしれない。

彼が毎日を過ごすこの空間に、私の気配だけがそっと遠ざけられている。そう感じたとき、自分がここでは招かれざる客のように思えて仕方ありませんでした。

聞きたいことは山ほどあるのに、嫌われたくない気持ちが勝って、私はその問いを飲み込んだまま帰り支度を始めました。

そして...

家に帰っても、奥の部屋に消えていった私のコートのことばかり考えてしまいました。彼の優しさを疑いたいわけではありません。ただ、私が彼にとってどんな存在なのか、急に分からなくなってしまったのです。

きっと、勝手に傷ついて勝手に答えを決めつけるのが、いちばんよくないのだと思います。次に会ったら、責めるのではなく、ちゃんと理由を聞いてみよう。そう決めたら、ほんの少しだけ前を向けた気がしました。

私の知らない彼の事情が、そこにはあるのかもしれないから。

(20代女性・会社員)

本記事は、ハウコレ読者への独自アンケートに寄せられた実体験をもとに制作していますが、個人が特定されないよう、一部設定を変更しています。

(ハウコレ編集部)

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