1. トップ
  2. エピソード
  3. 「大学に行かなくてもいいんじゃないか」大学合格を報告した席で言い放った叔父。だが、父の一言で空気が一変

「大学に行かなくてもいいんじゃないか」大学合格を報告した席で言い放った叔父。だが、父の一言で空気が一変

  • 2026.8.18
「大学に行かなくてもいいんじゃないか」大学合格を報告した席で言い放った叔父。だが、父の一言で空気が一変

大学合格を報告した正月の席で

高校3年生だったころの正月、父の実家には親戚が大勢集まっていました。

新年の挨拶がひと段落したところで、父が「そういえば」と私の大学合格について話してくれました。

「おめでとう」「頑張ったね」と声をかけてもらい、私は照れながら何度も頭を下げました。

その大学は、高校に入ったころから目標にしていた学校でした。

学びたい分野があり、模試の判定が思うように上がらない時期にも志望校を変えず、ようやく手にした合格でした。

ところが、上座に座っていた叔父だけは、あまりうれしそうな顔をしていませんでした。

叔父は昔から「男は仕事、女は家庭」という考えが強い人でした。

叔父自身が若かったころは、女性が大学へ進むことも今ほど当たり前ではなかったらしく、親戚が集まるとたびたび「昔はこうだった」と話す人でもありました。

しばらく黙っていた叔父が、箸を置いて言いました。

「女に学問はいらんだろ。そこまでして大学に行かなくてもいいんじゃないか」

私は一瞬、何を言われたのか分かりませんでした。

さらに叔父は、「どうせ結婚したら家庭に入るかもしれないんだから」「女はあまり賢すぎると男が寄ってこないぞ」と、冗談を言うような調子で続けました。

叔父にとっては、自分が長年信じてきた価値観を口にしただけだったのかもしれません。

しかし、何年も目標にしてきた進路を目の前で否定された私は、笑うことができませんでした。

父が静かに湯呑みを置いた

さっきまでにぎやかだった座敷も、いつの間にか静かになっていました。

私は反論しようか迷いました。ただ、正月の親戚の集まりで年上の叔父と言い争えば、せっかくの場を悪くしてしまう気がして、言葉を飲み込みました。

すると、隣に座っていた父が静かに湯呑みを置きました。

「兄さん。この子は、自分で何を勉強したいか考えて、そのためにずっと頑張ってきたんです」

父は怒鳴ることも、叔父を責めることもしませんでした。

「昔がどうだったかは知らないよ、でも、この子が自分で選んで掴んだ進路です。それを女だからという理由でやめさせるつもりはありません」

叔父は何か言おうとしていましたが、父はさらに静かに続けました。

「少なくとも、今日ここで笑うようなことではないでしょう。うちにとっては、ちゃんと祝いたいことですから」

叔父はしばらく黙ったあと、「まあ、本人がそこまで行きたいならな」とだけ言い、お茶を飲みました。

その後、親戚の一人が「大学では何を勉強するの?」と私に話を振ってくれ、少しずつ座敷の空気も元に戻っていきました。

帰り道、父は叔父の言葉について何も言いませんでした。ただ、「入学してからのほうが大変だからな」と笑って、私の背中を軽く叩きました。

あのとき、私の代わりに感情的になるのではなく、私が積み重ねてきた努力を静かに認めてくれた父の言葉は、今でも忘れられません。

※本記事は、GLAMが独自に実施したアンケートで寄せられた20代女性読者の体験談をもとに、プライバシーに配慮し、人物・状況・会話表現などを一部編集・再構成して記事化しています。

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

元記事で読む
の記事をもっとみる

注目コンテンツ