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“満期保険金1,000万”を受け取り→マンションの購入に充てようとするが…50代夫婦を直撃した“想定外の誤算”【税理士は見た】

  • 2026.7.24
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは!税理士・元国税調査官の神崎遊です。

家計の中でも、生命保険や学資保険などの保険料は毎月の負担が大きい支出の一つです。

「でも、満期になればまとまったお金が受け取れるから」

そんな期待をしていたのに、思わぬ誤算に戸惑うケースがあります。

満期保険金を受け取って喜んでいたのに…

50代前半の女性Mさん(仮名)は、夫の会社の社宅に夫婦で住んでいました。子どもは独立しており、定年後の生活をいかに充実させるかが、夫婦会議の重大な議題でした。

会議の結果、長年住んだ社宅を出て、都心にほど近いマンションを買うことを決心。

「今度、満期になる保険を頭金にしよう」と考えていました。

その後、満期保険金1,000万円を頭金に使い、希望に近いマンションを手に入れることができました。

翌年、住宅ローン控除を受けるために、税理士に確定申告を依頼したのですが…。

雑談の中で満期保険金を頭金にしたことを話すと、税理士から意外な説明を受けました。

「え?贈与税?」

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「満期保険金は、契約内容によっては贈与税などの対象になることがあります」

税理士の一言で背筋が凍りました。

「長年積み立ててきた保険なのに…」

満期保険金は、保険料負担者と受取人が誰なのかによって税金の種類が変わります。

「夫が支払って、受け取ったのは私です」

保険料を負担する人と受取人が異なる場合、受け取った満期保険金が贈与税の対象となることがあります。

「Mさんの場合は、贈与税の対象になりそうですね」

税理士の説明を聞き、Mさんは困惑しました。

贈与税はいくらかかる?

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

Mさんのケースでは、受け取った満期保険金は1,000万円でした。

贈与税の計算では基礎控除110万円を差し引くことができるため、基礎控除後の課税価格は890万円です。

890万円×40%-125万円=231万円

※890万円は贈与税率40%(控除125万円)の区分に該当します。

※その年にほかの贈与を受けておらず、暦年課税の一般税率を適用するものとして計算しています。

つまり、約231万円の贈与税がかかる可能性があったのです。

「え?そんなに…」

満期前に契約内容を確認し、保険料を負担していたご主人自身を受取人にしていれば、贈与税の対象ではありませんでした。

一時所得として所得税の対象となるため、税負担を抑えられたかもしれません。

もし保険料を支払った本人が受取人だったら

満期保険金から支払済保険料と特別控除額50万円を差し引き、さらにその金額を2分の1にして、課税対象となる金額を計算します。例えば次のような式になります。

・満期保険金 1,000万円
・支払済保険料 900万円
・特別控除額 50万円

(1,000万円-900万円-50万円)×1/2=25万円

この場合、一時所得の金額は50万円となり、その2分の1に当たる25万円が給与所得などほかの所得と合算され、その年の所得税が計算されます。

※所得税率は、ほかの所得を含めた所得金額によって異なります。

満期前の確認が将来を左右する

想定外の税負担にショックを受けていたMさん夫婦でしたが、「定年後は夫婦で一緒にできる仕事を探さないとですね」とまだまだ頑張る理由ができたと前向きだったのが印象的でした。

保険は加入時だけでなく、満期が近づいたタイミングでも契約内容を確認しておくことが、思わぬ税負担を防ぐポイントです。


執筆:税理士・元国税調査官 神崎遊

国税組織で12年間勤務し、法人税調査を中心に200件以上の税務調査に従事。現在は「ゆとり税務会計」を運営し、中小企業・個人事業主の税務支援を行っている。

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