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“がん治療”を受ける50代男性→『高額療養費があるから月8万円で済む』と思いきや…2026年8月の改正を知って“青ざめたワケ”

  • 2026.8.3
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計のご相談に日々向き合っている中川です。

今回ご紹介するのは、がんの治療を続ける58歳Aさんの事例です。「高額療養費があるから、治療費は上限内で収まる」と安心していたものの、2026年8月の制度改正で自己負担の上限が見直されたことを知り、これからの家計を見直すことになった経緯をご紹介します。

「高額療養費があるから、治療費は怖くない」と思っていた

Aさんは58歳の会社員。年収はおよそ600万円で、がんの治療を続けています。

通院による抗がん剤治療等で高額な医療費がかかる月もありますが、公的な高額療養費制度のおかげで、ひと月あたりの自己負担は8万円台(※該当月)に収まっていました。

「毎月の上限が決まっているから、治療費が青天井になることはない」。Aさんはそう考え、家計の見通しを立てていたといいます。

2026年8月の改定で、自己負担の上限が見直しに

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

ある時、Aさんは高額療養費制度が見直されるというニュースを目にします。2026年8月から、医療費の伸びや物価上昇に合わせて自己負担の上限額が引き上げられるという内容でした。

「上限は変わらないものだと思っていました。これから長く続く治療なのに、負担が増えるとは……」

Aさんは青ざめたといいます。公的制度は一度決まればずっと固定というわけではなく、社会情勢に応じて見直されることがあります。

区分ごとの改定内容と「配慮措置」

2026年8月からの改定では、世帯の所得区分ごとに月額上限が見直されています。

Aさんのような「区分ウ(標準報酬月額28万〜50万円・年収約370万〜約770万円)」の場合、月額の上限計算式は以下の通り改定されました。

  • 改定前:80,100円 +(総医療費 - 267,000円)× 1%
  • 2026年8月〜: 85,800円 +(総医療費 - 286,000円)× 1%

ただし、今回の改正では長期療養者への配慮措置も組み込まれています。

  1. 「多数回該当」の限度額は据え置き:直近12か月で高額療養費に3回以上該当した場合、4か月目以降の負担を軽減する「多数回該当(区分ウの場合は月額44,400円)」の金額は、今回の改定でも据え置かれています。そのため、毎月連続して高額な治療を受けている方の4か月目以降の負担は変わりません。
  2. 「年間上限(53万円)」が新設:「1か月ごとの上限額には達しないものの、1年間を通して治療費がかさむ」という方のために、新たに前年8月〜当年7月の1年間での自己負担上限額(区分ウの場合は年間53万円)が新設されました。

まず自分の区分と、改正後の上限を確認する

治療が続く方は、まずご自身の所得区分と、2026年8月以降の上限額を確認してみてください。区分は加入している健康保険証(またはマイナポータル等)で調べられます。

入院や高額な外来治療の予定があるときは、マイナ保険証(または限度額適用認定証)を使えば、窓口での支払いを最初から上限額までにとどめられます。制度変更による影響を早めに把握しておけば、慌てずに治療と家計の見通しを立てることができます。


※本記事は2026年8月施行の高額療養費制度の一般的な概要を解説したものであり、個別の医療費計算や適用区分を保証するものではありません。大企業の健康保険組合によっては独自の上乗せ給付(付加給付)により、実際の自己負担額がさらに低く抑えられる場合があります。ご自身の正確な上限額や手続きについては、加入している各保険者(協会けんぽ・健康保険組合・市区町村国保等)へ直接ご確認ください。

執筆・監修:中川 佳人
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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