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NISAで“配当株投資”を始めた40代男性→『配当金はまるごと受け取れる』と思いきや…3年後、口座履歴を見て“青ざめたワケ”

  • 2026.8.2
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは。FPとして家計相談やお金に関する情報発信を行っている柴田です。

「NISAで買った株なんだから、配当金は当然まるごと非課税で受け取れる」そう信じて配当株投資を3年続けてきた40歳男性・Aさん(仮名)。証券口座の入金履歴を見て、思わず声を上げました。NISA口座で受け取っていたはずの配当金から、しっかり約20%の税金が源泉徴収されていたのです。

実は、証券会社での『配当金受取方式』の設定を誤っていると、NISA口座であっても課税されてしまうことがあります。正しい確認法と対処法を解説します。

NISAで配当金を非課税にするための“必須条件”

NISAを使えば売却益や配当金にかかる日本の税金が非課税になるのは、多くの方がご存じのはず。資産形成をするうえで、非常に魅力的な制度です。

しかし、意外と知られていないのですが、NISA口座で日本株や海外ETFなどの配当金・分配金を非課税で受け取るには、「株式数比例配分方式」という受取方式を選んでいる必要があります。これ以外の方式を選んでいると、NISA口座で買った株であっても、国内で通常通り課税(20.315%)されてしまうのです。

ちなみに、株の配当金の受取方式は全部で4種類あります。

  • 株式数比例配分方式:証券口座で配当金を受け取る方式。NISAの非課税メリットを受けられる唯一の選択肢です。
  • 配当金領収証方式:郵送される領収証を郵便局などで換金する方式。(※課税扱い)
  • 登録配当金受領口座方式:指定した1つの銀行口座にまとめて入金される方式。(※課税扱い)
  • 個別銘柄指定方式:銘柄ごとに振込先口座を指定する方式。(※課税扱い)

筆者がお金に関するアドバイスをする際には、基本的に「NISAを活用するなら『株式数比例配分方式』一択です」とお伝えしています。

年間配当10万円なら約2万円の損失に

たとえば年間の配当が10万円あった場合、株式数比例配分方式以外を選んでいると、国内税率20.315%が引かれ、約2万円が源泉徴収されてしまいます。NISAで得られるはずだった「非課税の恩恵」が、設定ひとつで消えてしまうわけです。

また、NISA口座の開設時にデフォルトで「株式数比例配分方式」が選ばれていないケースもあります。「NISA口座で作れば自動で非課税」ではないため、誰しもAさんのような状況に陥る可能性があります。

なお、複数の証券会社に口座を持っている場合、配当金の受取方式は「証券保管振替機構(ほふり)」を通じて全社一括で管理されます。そのため、1社で「株式数比例配分方式」に変更すると、基本的には他社の口座も自動的に変更される仕組みになっています。

NISAで非課税になるのは「日本の所得税・住民税(20.315%)」です。米国株などの外国株式や海外ETFの場合、現地で課税される税金(米国なら10%)はNISA口座であっても非課税にはならず、差し引かれますのでご注意ください。

過去に課税された配当金を後から非課税に戻すことはできない

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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

残念ながら、株式数比例配分方式以外で一度受け取ってしまった過去の配当金を、後から「NISAの非課税扱い」へ遡って変更することはできません。気づいた時点で、今後の配当金のためにすぐ設定を変更することが大切です。

なお、誤って課税扱い(一般口座扱い)で受け取ってしまった配当金については、確定申告を行うことで「申告分離課税による他口座との損益通算」や「総合課税による配当控除」を受けられる場合があります。(※ただし、確定申告を行うと合計所得金額が増加し、配偶者控除から外れたり、国民健康保険料や介護保険料が上がったりする副作用が生じるリスクがあるため、申告前のシミュレーションが必要です)

実際にNISA口座で個別株やETF・REITを運用している方は、今すぐ以下を確認しましょう。

  1. 証券会社のマイページで受取方式を確認: 「お客様情報」「配当金受取方法」などの項目から確認できます。
  2. 「株式数比例配分方式」に変更: ウェブ画面から数分で完了する証券会社がほとんどです。
  3. 権利確定日のタイムラグに注意: 変更手続きが完了しても、各企業の配当基準日(権利確定日)との兼ね合いにより、実際の支払いに反映されるまで数週間かかる場合があります。

投資信託の分配金はもともと証券口座経由で受け取る仕組みのため、この受取方式問題の影響は受けません。気をつけるべきは「国内個別株・ETF・REIT」の配当金や分配金です。

NISAの非課税メリットをフル活用するために

NISAは「口座を作れば自動で非課税になる」わけではなく、「受取方式を『株式数比例配分方式』に正しく設定して初めて威力を発揮する」制度です。

「知らずに課税されていた」という事態を防ぐためにも、今一度ご自身の証券口座のマイページをチェックし、正しい設定で大切な資産と配当金をしっかり守っていきましょう。


※本記事はNISA制度および配当金受取方式の一般的な概要を解説したものであり、個別の税理・投資指導を行うものではありません。配当金の実際の受取状況、現地課税(外国税額控除)、確定申告時の損益通算や扶養・保険料への影響については、ご契約中の証券会社のサポート窓口、所轄の税務署、または税理士等の専門窓口へ直接ご相談ください。

執筆・監修:柴田 充輝
厚生労働省や保険業界・不動産業界での勤務を通じて、社会保険や保険、不動産投資の実務を担当。FP1級と社会保険労務士資格を活かして、多くの家庭の家計見直しや資産運用に関するアドバイスを行っている。金融メディアを中心に、これまで1,200記事以上の執筆実績あり。

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