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捨てられる花に新たな輝きを!ドライフラワーでつなぐサステナブルな循環

  • 2026.5.21
Hearst Owned

日々の暮らしや特別なシーンを飾ってくれる花。けれどその役割を終えると、廃棄される。花を愛する気持ちとこの問題解決のため、すてきな挑戦をしているのが、edenworksの篠崎恵美さんだ。フラワーアーティストとしての活動と並び、廃棄される花に新たな価値を生む提案を行っている。

しのざきめぐみ●栃木県宇都宮市生まれ。服飾専門学校を卒業後、花屋でのキャリアを経て2015年「edenworks」設立。店内装飾やウインドー装花、雑誌、広告、CM、MVなど花にまつわる創作を行うほか、「edenworks BEDROOM」「EW.Pharmacy」「ew.note」などのショップやスタジオも展開。 Hearst Owned

学生時代はファッションデザイナーを志していたが、世の中に服があふれるなか、新しい服を作り続けることがいいことなのかと疑問が芽生えた。花の道へと方向転換したが、花屋も店頭の全ての花を売り切るのは難しく、傷んだものは廃棄しなくてはならない。「独立後は、必要な分だけ仕入れることができる撮影や装飾のお仕事をメインにしましたが、母の日やクリスマスといった一般の方の花との接点に携われなくなってしまい、そこにももどかしさがありました」。]

原宿クエスト1階にオープンした「EW.Pharmacy #106」。鮮やかな発色のままドライにし、ガラスドームに標本のように仕上げたシリーズは、花の魅力を存分に楽しめる。 Hearst Owned

そこで週末だけオープンする小さな店を構え、売れ残りはドライフラワーにするという仕組みを作った。「店頭の花だけでなく、ギフトなどでもらった花を持ち込んでいただき、ドライにしてリアレンジするというサービスも行っています。花を贈られたときの記憶をいつまでも残しておくことができるというのは、ドライフラワーの大きな価値だと思います」

花と触れ合う文化を未来に残していくために

3月には原宿に新たなショップ「EW.Pharmacy#106」をオープンした。オリジナルのオードトワレや、季節ごとに入れ替わるドライフラワーを1本ずつ選んでアレンジする「調合体験」など、花と人をつなぐさまざまな仕掛けを用意。LA発のティーカンパニー rocky's matchaとコラボしたショップで、抹茶やほうじ茶のドリンクを販売する。

原宿クエストとコラボし、街ゆく人々に1万本の花をプレゼントするイベント「はな と あるくひ」を開催。花を手にした笑顔の人々が街にあふれた。 Hearst Owned

「今は特別なシーンでの需要が主流だけれど、花を買うことが日常になってほしい。特に次世代の若い方々に花と触れ合う文化をつないでいきたいという思いから原宿に出店しました」。とはいえ課題も多い。「花は生き物。人間のエゴで自然を傷つけていると考える人もいます。一方で花をカットすることは剪定のような意味もあり、広い意味で地球を守ることにつながるとも言えます。温暖化で花の季節や産地が変わること、ハウス栽培でエネルギーが使われることなども目をそらすことはできない。何が正解なのかはわかりません。それでも、花の素晴らしさをていねいに伝えていきたい」

美しさと持続可能性を分断しないあり方はどこにあるのか。「多くの人が花と触れ合い、心が元気になる瞬間を増やすためにどんな方法が良いのか、常に考えていきたいと思います」。篠崎さんの模索と挑戦は、私たちの消費のあり方そのものに静かに問いを投げかけている。

ELLE ACTIVE!(エル アクティブ)とは?

あらゆる人をエンパワーし、より良い変化を共に創るエルのプラットフォーム。サステナビリティ、ジェンダー、働き方など未来のための情報とアクションを発信します。“あなたが見たい変化に、あなたがなる”ために。


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