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「うにさんがいた世界なら、なんとかなる」“ドうつ”だった作者が愛するハムスターからもらった希望【著者インタビュー】

  • 2026.4.14

自分は何のために生きているのだろう、と悩むとき。すぐそばに、大好きな存在がいてくれたなら…。『君のためなら生きてもいいかな ハムスターのうにさんと私』(松村生活/KADOKAWA)は、うつ、線維筋痛症、メニエール病など様々な病を患い、休職して心が折れていた「私」が主人公。「私」がハムスターの「うにさん」と出会い、共に過ごす中で生きる力をすこしずつ取り戻していく。

うにさんの可愛さに癒され、うにさんに背中を押される「私」に共感する声が止まない感動のコミックエッセイだ。そんな本作の著者・松村生活さんに、約3年にわたるうにさんとの生活を振り返りながら、ご自身の病気のことや現在の心境などについて語ってもらった。

——うにさんを失ってから「キミと生きた日々はこれからも私とともにある」と感じている場面に感動しました。うにさんと出会ってから、松村さんはどう変わったのでしょうか。

松村生活さん(以下、松村):私、自己の連続性があまりないというか、ほんの1年前のSNSのつぶやきを見ても、別人かなと思うときがあるんです。過去の私をあまり覚えていないし、影響を受けやすいというか、日々変わっていく流動体みたいな人間なのかなと。

うつ病の進行は、「ドうつ」→「うつ」→「だいぶマシになったうつ」という感じでしょうか。うにさんほどのすごいハムスターがいるなら、これからもものすごい何かに出会うかもしれない、という希望が生まれた気がします。

——流動体というと、そういう状態でいるのが心地いいのでしょうか。

松村:私、小学5年生までお友達がいなくて。どうにか変わらないと社会でやっていけるかわからんぞ、って思ったタイミングがあったんです。その時に、誰かの真似をしたら友達ができるんじゃないかと思い、クラスの優等生の子の真似をしたら、ちょっと友達ができるようになって。それを繰り返してきた精神性があります。

大学ぐらいで落ち着いてきましたけど、10年ぐらい続けてきたことだから…。ADHDで、ちょっとASD(自閉スペクトラム症)も入っていて、集団だと浮いてしまうことが多々あったので。他人を見て自分を変えるのが習慣になっているから、流動的なのかなと思います。

——そんな中、うにさんに出会って希望が生まれた、と。

松村:そうですね。誰かの自死を止めるとき、「生きてたら何かいいことがあるよ」と励ますことが多いのではと思いますが、以前は「いやいや、そんな保証がどこにあるねん」と思ってたんです。でも、それもあながち間違っちゃいないのかな、と。

たしかに、うにさんみたいな宇宙最強のハムスターに出会えるような、そんな面白いことがあるのなら。うにさんがいた世界なら、なんとかなるのかな、みたいな気持ちは生まれました。

取材・文=吉田あき

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