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「年収を上げたい」1年で200時間勉強した40代女性→資格を取得するも変わらず…80万円アップした同期との“たった1つの差”

  • 2026.5.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、社会保険労務士の加藤あゆみです。

「リスキリングで年収を上げたい」40代のキャリア相談で増えているテーマです。

ただ、現場で見ていると、同じ「学び直し」でも結果が大きく分かれる のが実情です。

1年で200時間勉強したCさん、年収は変わらず

42歳会社員女性のCさん(仮名・年収550万円)は、「年収を上げたい」と一念発起。

簿記2級とプログラミングの資格を独学で1年間、計200時間以上勉強しました。

ところが1年後、年収はほぼ変わらず、社内での評価も特に変化なし。「これだけ頑張ったのに…」と肩を落とすCさん。

実は、「学び直し後に賃金が上がった」と回答する人の割合は、複数の調査で限定的にとどまる傾向にあります。「勉強すれば年収が上がる」という単純な構図は、現実には成り立ちにくいのです。

同期のDさんは、3年で年収80万円アップ

一方、同じ会社の同期42歳・Dさん(仮名)は、社内で需要のあるデータ分析の資格(専門実践教育訓練の対象講座)を選択。

教育訓練給付金で受講料の一部が還付され、3年後にはデータ活用部門への異動で年収80万円アップを実現しました。

「得する人」の共通点は3つ

CさんとDさんの差は、才能でも努力量でもありません。選び方の差です。

①社内で需要のあるスキルを選ぶ
独学で「興味のあるスキル」を選ぶのではなく、自社の人事戦略・成長領域に直結するスキルを選ぶこと。

②公的給付を最大限活用する
教育訓練給付金は、専門実践教育訓練であれば受講料のうち高い割合が還付される設計になっています。ただし 給付率や上限額は、講座種別や受講開始時期により異なるため、対象講座ごとの個別確認が必須です。また、休業して学び直しに専念する方への支援策も国の施策として検討・整備が進んでいますので、最新の厚労省・ハローワークの案内も併せてご確認ください。

③学んだ結果を「異動・転職」につなげる
学んだだけでは年収は上がりません。資格取得後の異動希望や転職活動とセットで動くこと。

「何もしない」リスクのほうが大きい

労働市場の一般的な傾向として、45歳以降は年収カーブが鈍化 することが知られています。

一方で、リスキリングを経て職種転換や昇進を実現した場合、定年までの15〜20年で 試算例として数百万円規模の生涯賃金の差 が生まれる可能性も。「学ばないリスク」を見過ごさない視点が大切です。

40代から始めるなら、何を学ぶのがお得?

教育訓練給付金の対象には、IT・DX、介護・福祉、医療・看護、ビジネス系、語学 など幅広い分野が含まれます。「対象になりやすい」と一般化はできませんが、ご自身のキャリア方向に合った講座が見つかる可能性は高いはずです。

個別の対象可否は、ハローワークの「教育訓練給付制度 検索システム」 で講座ごとに確認できますので、まずは一度のぞいてみてください。

「学んでから動く」より「動きながら学ぶ」

制度は、知っている人だけが得をします。「資格を取ってから考える」のではなく、「自社の需要 × 公的給付 × 異動・転職」をセットで設計する

この発想を持てるかどうかが、40代以降のキャリアで「得する人」と「損する人」を分けます。


※本記事に登場する事例は、実際の相談をもとに個人が特定されないよう内容を再構成したものです。
※教育訓練給付金の対象講座・給付率・上限額は、講座の種類・受講開始時期・受講者の状況により異なります。記事内の金額や試算はあくまで一般的な目安・試算例です。
※雇用保険制度・教育訓練支援に関する施策は法改正により変更される可能性があります。最新の情報は厚生労働省・ハローワークの公式サイトでご確認ください。
※具体的な対象講座や給付申請の可否については、お近くのハローワークにご相談ください。

執筆・監修:あゆ実社労士事務所
人材育成・キャリア支援を軸に約10年の実務経験を持つ、社会保険労務士/国家資格キャリアコンサルタント。 IT企業の人事として、新卒・若手育成、研修設計、評価・キャリア支援の仕組みづくりに携わる一方、個人では企業や個人に向けたキャリア相談・人事支援を行っている。 これまでに累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1制度設計や面談シートの設計、育成施策の言語化を支援。 近年は生成AIを活用した業務設計・人事業務の効率化にも注力し、「現場で使えること」を前提にしたAI活用の伴走支援を行っている。

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