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「子供に資産として残してあげよう」実家を売らずに亡くなった両親→60代息子が引き継ぐも…待ち受けていた“過酷な現実”

  • 2026.5.5
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「私たちが一生懸命ローンを払って建てたこの家。将来は子供に資産として残してあげよう」これは、マイホームを持つ親であれば誰もが抱く、子供への愛情にあふれた「良かれと思った行動」です。

自分が亡くなった後も、この家が子供たちの助けになればいい。そんな温かい親心で、家を売らずに大切に住み続ける方は非常に多いです。

しかし、ライフスタイルが変化した現代において、この「実家を残す」という選択が、後に子供たちにとって予期せぬ経済的・精神的負担となってしまうケースが増えています。

維持費と管理責任「空き家」が家計を圧迫する現実

80代の両親が亡くなり、実家を相続した60代の息子たちを待っていたのは残酷な現実でした。

子供たちはすでに都市部に自分の家を持っており、仕事の都合で地元に戻れませんでした。

結果、実家は誰も住まない「空き家」になります。誰も住んでいなくても、家は恐ろしいスピードでお金を飲み込みます。

毎年必ず請求される10万円程の「固定資産税」。ご近所からクレームが来ないように頼む「庭の草むしり代」や「空き家の見回りサービス代」が1回につき1万円程。

台風で屋根が飛べば、修繕費で約100万円~200万円が飛んでいきます。

さらに、地方や立地条件の悪い物件は、いざ売却しようとしても買い手がつかない「負動産(マイナスの価値を持つ不動産)」となるリスクがあります。手放したくても手放せず、維持費だけを払い続ける状況は、相続人にとって大きな負担です。

不動産流通の現状とアドバイスの欠如

なぜ、早期の売却検討を勧める声は届きにくいのでしょうか。

一つの要因として、不動産の将来価値を見極める難しさがあります。金融機関や不動産業者にとって、買い手がつきにくい物件の処分提案は、取引成立の難易度が高く、積極的な提案に結びつきにくい側面があります。

また、親世代にとって「家を売る」という決断は心理的なハードルが非常に高く、周囲もその感情を尊重するあまり、現実的な資産価値の低下という「不都合な真実」を伝えにくいという背景もあります。

次世代に負担を残さないための「資産の流動化」

「いつか子供が帰ってくるかもしれない」という期待がある場合でも、一度冷静に家族で将来の居住意向を確認することが重要です。 もし子供たちに実家を引き継ぐ意思がないのであれば、親が健康で判断能力があるうちに、不動産を売却して「現金化(流動化)」しておくことは、有力な選択肢となります。

住まいをコンパクトな賃貸や高齢者施設へ移し、資産を整理しておくことは、子供に管理責任を押し付けないための配慮とも言えます。愛する家族に負担を残さないためにも、今のうちから「家」の出口戦略を話し合っておくことが、現代における賢明な相続対策といえるでしょう。

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