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「つけっぱなしの方が安い」エアコン3台を24時間稼働→1ヶ月後、電力会社から届いた“請求額”に40代夫婦が青ざめたワケ

  • 2026.5.26
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関でマネージャーを務めながら、家計や子育て世代のお金のご相談に日々向き合っている中川です。

今回は、「エアコンはつけっぱなしの方が安い」というSNSの情報を信じ、3台を24時間稼働させた結果、月3万円の電気代に驚愕した40代共働き夫婦Dさんの体験談です。

「神話」の前提条件を知らずに突き進んでしまった一家。夏の電気代の構造を、家計目線で見直すきっかけとしてご紹介します。

SNSで聞いた「つけっぱなしが安い」という言葉

Dさんは40代の共働き夫婦、小学生の子ども2人と暮らす4人家族です。

ご夫婦ともそれぞれ正社員として日中は出社、子どもたちは夏休みに入ると自宅で過ごす時間が長くなります。

2024年の夏、SNSのタイムラインに「エアコンはつけっぱなしの方が安い」という投稿が繰り返し流れてきました。家電量販店のアカウントなども同様の趣旨を発信しており、Dさんは「最新の常識はそうなんだ」と受け止めたといいます。

そこで2025年の夏に向けて方針を決めます。リビング、寢室、子ども部屋の3台のエアコンを、就寝中も外出中も24時間稼働させ続けるというものです。

「電気代が多少上がっても、せいぜい2万円台のはず」

そんな見積もりで7月を迎えました。

7月の請求書に書かれていた3万円

7月分の電気代の請求書が届いたのは8月上旬。封を開けたDさんの手が、思わず止まりました。請求額は3万円。前年同月の倍近い金額でした。

慌てて電力会社のマイページを開き、内訳を確認します。基本料金・電力量料金・燃料費調整額・再生可能エネルギー発電促進賦課金。どの項目も、Dさんが普段あまり意識してこなかったものでした。

電力会社の料金は、契約プランごとの単価に加え、燃料費調整額と再エネ賦課金が上乗せされる仕組みです。再エネ賦課金は2024年5月分から1キロワットアワーあたり3.49円、2025年5月分以降は3.98円へと改定されています(2026年5月現在は4.18円へ改定)。燃料費調整単価も毎月変動するため、使用量が増えるほど影響も比例して膨らみます。

3台を24時間稼働させれば、電力使用量は通常運転より大きく増えます。そこに賦課金や燃料費調整の単価が乗ることで、請求額は想定以上に膨らんでいたのです。

「つけっぱなしが安い」の前提条件

調べてみると、「つけっぱなしが安い」という話には条件があることが分かってきました。

経済産業省資源エネルギー庁や大手家電メーカーの公開情報によれば、エアコンの消費電力は起動直後に最大値となり、設定温度に達した後の維持運転では下がる傾向があるとされています。そのため「30分程度の短時間の外出であれば、つけっぱなしの方が安くなる場合がある」と説明されるのが一般的です。

ただしこの説明は、あくまで「短時間の外出」「設定温度を高めに保つ」といった条件下での比較が前提。3台のエアコンを24時間連続で稼働させる運用は、もはや別の話と言ってよい状況です。

これは「神話」の前提条件を確認せずに運用を広げた場合に起こりうる典型的な結末です。お住まいの断熱性能や機種の年式によって結果は変わるため、必ずしも同じ金額になるとは限りません。

わが家にとっての「最適解」を探す

Dさん夫婦は8月以降、運用を見直しました。誰もいない部屋のエアコンは停止する、サーキュレーターを併用する、設定温度を一段階上げる。地味な工夫ばかりですが、8月分の電気代は前月から数千円下がったそうです。

あわせて、契約している料金プランも見直しました。夜間割引のあるプランや、燃料費調整の上限が設定されたプランを検討。プラン変更には注意点もあるため、最終的な判断は各電力会社にご確認いただく必要があります。

2026年5月時点では、家庭向け電気料金は燃料費や為替の影響を受けやすい状況が続いています。節電情報は便利ですが、わが家の使用実態に当てはまるかは別問題です。

請求書の数字を「夏だから仕方がない」で片付けず、月次の家計簿に書き出して見比べる。その地味な一手間が、来夏の請求書をぐっと小さくしてくれるはずです。


※エアコンの消費電力や電気料金の実際の計算方法は、お住まいの地域の電力会社の契約プラン、燃料費調整単価の変動、エアコンの馬力や製造年数(省エネ性能)によって劇的に異なります。最適な節電方法やプラン変更のシミュレーションを行いたい場合は、自己判断せず、ご契約中の電力会社のサポート窓口や、家計管理の専門家へ直接ご相談ください。

執筆・監修:中川 佳人(なかがわ よしと)(@YoshitoFinance)
金融機関勤務の現役マネージャー。1級ファイナンシャル・プランニング技能士。 20年にわたり、資産形成や家計管理・住宅ローンなどの実務に携わってきた経験を活かし、記事の監修や執筆を行っている。 専門的な内容を、誰にでもわかりやすく伝えることをモットーとしている。

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