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「少しでもコストを抑えたい」“NISAの口座変更”しに来た50代女性→直後、銀行窓口で突きつけられた“痛恨のミス”にあ然…

  • 2026.5.25
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。金融機関勤務のおがわ163です。20年間、金融機関の窓口で資産運用や家計相談に携わってきた経験をもとに、お金にまつわるリアルなエピソードをお届けしています。

「NISAの金融機関を変更したいんですが、手続きを教えてください!」こんな言葉とともに窓口を訪れる方が、近年とても増えています。事前にある程度調べてきている方が多く、意識の高さには毎回感心させられます。

ただ、惜しいことに「変更できるタイミング」まで把握できていないケースが少なくありません。窓口で詳しくお話を聞くと、「もう1年待たないといけない」という結果になってしまうことがあるのです。

今回は、タイミングを少し間違えてしまった50代・パート勤務女性・Aさん(仮名)のエピソードをご紹介します。

「来年こそネット銀行に変えよう!」と決意したAさん

数年前、自宅近くの銀行窓口でNISAを始めたAさん。

パートで働いて得た収入を毎月コツコツと積み立て、老後の資金を少しずつ準備していました。

ある日、友人から「ネット銀行の方が信託報酬(運用にかかるコスト)が安い魅力的な商品が多く揃っているよ」と聞いたAさん。さっそく自分でも調べてみると、対面銀行にはない低コストな商品がたくさんあることがわかりました。

「同じ金額を積み立てるなら、少しでもコストを抑えたい」と感じたAさんは、昨年の年末頃から「来年になったら金融機関を変えよう」と決意。年明けに手続きしようと、1月に銀行窓口を訪れました。

「NISAの金融機関を変更したいんですが!」と意気揚々と窓口へ来たAさんでしたが、そこで思わぬ事実を告げられます。

1月に積立が引き落とされていたら、その年は変更できない!

NISAの金融機関を変更するには、「その年に一度も新NISA口座で投資をしていないこと」が条件です。

つまり、1月に積立の引き落としが発生した時点で、その年の金融機関変更はできなくなってしまうのです。

「1月の積立がすでに引き落とされているため、今年(その年)の金融機関変更はできない状況です」と窓口担当者から説明を受けたAさん。
「え、1月に引き落とされただけでダメなの?」とAさん。「年が変わってから手続きすれば間に合うと思っていたのに…」と落胆したのでした。

結局Aさんは、翌年分として新しい金融機関に切り替わるのを待つことになりました。手続き自体は当年の10月から可能ですが、実際に新しい口座で積立ができるのは翌年の1月となります。その間も現在の金融機関で投資を続けることになり、「年内に動いておけばよかった」と肩を落としていました。

金融機関変更を考えているなら、動くのは年内!

では、同じ状況を防ぐためにはどうすればよいのでしょうか。

NISA口座の金融機関変更の手続きは、変更を希望する年の前年10月1日から当年9月30日までの間に行う必要があります。翌年1月からスムーズに新しい金融機関でスタートしたい場合は、前年の10月以降に手続きを始め、年内(目安として12月中旬頃まで)に完了させておくのがおすすめです。

また、積立設定をしている場合は、1月の引き落としが発生する前に停止手続きが必要です。金融機関によっては前年10月1日以降に翌年分の積立停止を事前予約できる場合もありますが、対応は金融機関によって異なるため、早めに確認・相談することをおすすめします。

「来年変えよう」と思ったその瞬間が、実は一番動き始めるべきタイミングです。手数料の差は1年では小さくても、長期の積立では大きな差になります。金融機関の変更を検討している方は、ぜひ早めに行動してみてください。


※NISA口座の変更手続きに必要となる「勘定廃止通知書」の発行スピードや、積立投資の停止デッドライン(引き落とし日の何日前までに申請が必要か)は、ご利用中の金融機関のシステムによって細かく異なります。年内の変更手続きが間に合うかどうかの具体的なスケジュールについては、自己判断せず、お早めにご利用中の金融機関や乗り換え先の証券会社へ直接ご確認ください。

参考:
NISA口座の新規開設又は変更に関する手続等について(国税庁)

執筆:おがわ163
金融機関勤務(勤続20年)。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。窓口業務・資産運用相談の現場経験をもとに、生活に役立つお金の知識をわかりやすくお届けしています。

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