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「1枚なら作ってあげる」営業に勧められカードローンを契約→数年後、通帳を見て絶句…60代女性を襲った“想定外の悲劇”

  • 2026.5.16
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

地域を自転車やバイクで走り回る、金融機関の若手営業マン。

夏の暑い日も、冬の寒い日も、汗をかきながら自宅を訪ねてくる彼らを見て、こんな風に声をかけてしまう優しい高齢者の方がたくさんいます。

「カードローンね。使う予定は全くないけれど、1枚なら作ってあげるわよ」

一生懸命な若者を応援したいという純粋な優しさからくる「良かれと思った行動」。しかし、この「情け」で契約した商品が、後に平穏な家庭を壊す引き金になることがあります。

キャッシュカードだと思い込んで、ATMへ

今回は、とある60代女性・Aさん(仮名)の話をご紹介。

数年後、通帳を見たAさんは異変に気づきます。

「預金残高がマイナスになっている。それに、毎月『ローン利息』という名目で、見覚えのない数百円から数千円が引かれ続けている……」

原因は、あの時「お付き合い」で作ったカードローンでした。今の銀行カードは、1枚で預金もローンも使える「一体型」が多いです。

Aさんは自分の預金をおろしたつもりでしたが、実際には残高以上の金額を引き出しており、足りない分が自動的に「高い利息のつく借金」として補填されていたのです。

本人は「自分のお金」をおろしているつもりなので、借金をしている自覚が全くありません。しかし、裏では雪だるま式に利息が膨らんでいく……これこそが、高齢者が陥りやすい「サイレント借金」の恐怖です。

カードローンの金利は10%で、なんと残高は限度額の100万円に達していました。

「使う予定はないから大丈夫」と思って引き出しの奥にしまっていても、何かの拍子に財布に紛れ込み悪気なく使ってしまう。結果として、穏やかだった家計に亀裂が入ってしまうという悲惨な結末を迎えてしまったのです。

営業マンが抱える「構造的な葛藤」

なぜ、利用予定のない高齢者にまでカードローンが勧められるのでしょうか。そこには、金融機関の営業現場が抱える厳しいノルマと構造的な課題があります。

営業担当者も、必ずしも顧客の不利益を望んでいるわけではありません。「本当はこの人には必要ない」と良心の呵責を感じながらも、組織からの激しいプレッシャーに抗えず、「優しくて断らない人」にお願い営業を重ねてしまう側面があります。

担当者の「熱心さ」や「人間関係」に配慮して契約に応じることが、結果として自分の生活に予期せぬリスクを招く可能性があるという事実は、重く受け止めなければなりません。

もし、あなたやご家族の元に、熱心な「お願い営業」が来たら、以下のことを思い出してください。

  • 「契約は情けではない」:金融商品は、人生を守るためのツールです。お付き合いで持つにはリスクが大きすぎます。
  • 不要なカードは解約する:すでにお付き合いで作ってしまったカードがあるなら、今すぐ解約を検討しましょう。管理するカードを最小限にすることが、将来の誤操作を防ぐ最大の自衛策です。
  • 家族で情報を共有する:「どんなカードを持っているか」を家族で把握しておくことで、名義預金や借金のトラブルを未然に防げます。

本当の優しさは「NO」と言うこと

「いつも頑張っているから」「断るのが心苦しいから」といった、担当者への配慮や情を理由に金融商品の契約を検討することは、推奨されません。

本当に担当者との良好な関係を維持したいのであれば、自身のライフプランに照らして「必要ないものは断る」という明確な意思表示をすることが重要です。

適切な距離感を保ち、必要なサービスだけを選択する。その毅然とした姿勢こそが、自分自身の生活を守り、ひいては金融機関とも健全な関係を築くことにつながるのです。


※金融商品の契約には、金利負担や信用情報への影響など、様々なリスクが伴います。特にカードローンは、借入の意思がない場合は契約を控えることが推奨されます。不安な場合は、家族や消費生活センター等へ相談してください。

執筆・監修:金融の毒出し先生

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