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「絶対にありません」元警察官が警告。電話越しでもわかる『詐欺の典型的サイン』とは?

  • 2026.5.15
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「あなたのキャッシュカードが不正利用されています」

突然このような電話がかかってきたら、不安になる人も多いのではないでしょうか。

近年、警察官や銀行職員を名乗り、キャッシュカードをだまし取る“すり替え詐欺”が相次いでいます。

「被害を防ぐため」「カードを確認する必要がある」などと言葉巧みに近づき、気づかないうちにカードを盗み取るのが特徴です。

実際にあった“すり替え詐欺”の事例

70代の女性宅に、警察官を名乗る男から電話がありました。

男は「あなたの口座が犯罪グループに利用されている可能性がある」「キャッシュカードを確認する必要がある」と説明し、不安をあおりました。

その後、自宅へ訪れた男は、女性にキャッシュカードを封筒へ入れるよう指示します。

そして、「誰にも使われないよう封印します」と説明し、女性の目の前で封筒へ印鑑を押させました。

しかしその直後、「印鑑を確認したいので持ってきてください」などと言って女性を別室へ向かわせます。

女性がその場を離れた隙に、男はキャッシュカードが入った封筒を、あらかじめ用意していた別の封筒とすり替えていたのです。

女性は、自分のキャッシュカードが封筒に入ったままだと思い込んでいましたが、実際には犯人がカードを持ち去っていました。

その後、口座から複数回にわたり現金約40万円が引き出されていることが判明しました。

なぜ騙されてしまうのか

この手口の特徴は、「警察」や「銀行」といった信用されやすい立場を装う点にあります。

さらに、「あなたの口座が悪用されている」「急いで対応しないと危険」など、不安をあおることで冷静な判断を難しくさせます。

元警察官として感じるのは、この手の詐欺は“知識不足”というより、“突然の不安”を突かれることで被害につながるケースが多いということです。

注意したい典型的な特徴

キャッシュカードすり替え詐欺では、次のような特徴があります。

  • 警察官や銀行職員を名乗る電話が来る
  • 「口座が悪用されている」と不安をあおる
  • キャッシュカードを封筒へ入れるよう指示される
  • 印鑑を取りに行かせるなど、その場を離れさせる
  • 暗証番号を聞き出そうとする

こうしたやり取りがあった場合は、詐欺を疑う必要があります。

被害を防ぐためにできること

警察や銀行職員が、キャッシュカードを封筒へ入れさせて回収することはありません。

もし仮にキャッシュカードが事件の証拠となり得るもので、提出が必要な場合は、法に基づく手続きのもと、いくつも書類を書きます。

いずれにしてもキャッシュカードを警察が受領することは基本的にないため、そのような話が出た場合は詐欺を疑ってください。

また、キャッシュカードが事件の証拠なのだとしたら、その場で封印し、被害者宅へ保管させておくこともありません。

さらに、暗証番号を電話や訪問で確認することは絶対にありません。

少しでも不審に感じた場合は、その場で対応せず、一度電話を切って家族や金融機関へ確認することが重要です。

また、固定電話対策や留守番電話設定なども被害防止につながります。

まとめ

キャッシュカードすり替え詐欺は、「不正利用を防ぐ」という言葉で安心させながら近づいてきます。

しかし、その裏では冷静な判断を奪い、巧妙にカードを盗み取ろうとしています。

突然の電話や訪問に対しては、その場で判断せず、一度立ち止まることが大切です。


※ここで紹介するのは、公的機関などが注意喚起している事例を基に再構成したものです。

執筆・監修:りょうせい
元警察官(警察歴10年)。生活安全課で行方不明やDVなどの人身事案を担当し、防犯の広報や啓発活動にも携わる。現在は防犯アドバイザーとして活動し、Xや音声配信(StandFM)を通じて、日常生活に取り入れやすい防犯の工夫を発信している。

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