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年収350万妻が育休も「思ったほど減らないね」半年後、突如の赤字転落…貯蓄200万円が1年で半減したワケ

  • 2026.5.4
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

皆さま、こんにちは。宅地建物取引士の資格を持つライターのT.Sです。共働き夫婦が住宅ローンを二人で組む「ペアローン」は、借入額を増やせる方法として人気があります。

しかし、ライフイベントで片方の収入が減ると、返済計画が一気に崩れる危うさも抱えています。今回は、ペアローンで中古マンションを購入したものの、妻の育休で家計が逼迫したCさんご夫婦のエピソードを紹介します。

ペアローン5,500万円で手に入れた憧れの3LDK

Cさんご夫婦は、夫が42歳で年収500万円、妻が38歳で年収350万円の共働きです。築12年・3LDK・72平米の中古マンションを5,500万円で購入しました。

希望の物件を買うには夫が単独で組めるローンでは借入額が届かず、夫が3,200万円、妻が2,300万円のペアローン(夫婦がそれぞれ別々にローン契約を結ぶ方式)を選びます。管理費等を含めた住居費は月に約18万円。世帯年収850万円のお二人にとって、無理なく返せる範囲だと判断しての契約です。

育休前半は「意外と平気」だった手取りの落とし穴

購入翌年、妻が第二子を妊娠し、育休を取得します。育児休業給付金として、育休開始から半年間は給与の67%が支給されました。

育児休業給付金は所得税の対象外で、健康保険や厚生年金などの社会保険料も免除されます。そのため育休前の約8割の手取りが維持され、ご夫婦は「思ったほど減らないね」と胸をなでおろしていたそうです。

なお現在は、夫婦そろって14日以上の育休を取得すれば、産後最大28日間は手取り10割相当を受け取れる「出生後休業支援給付金」(2025年4月開始)という制度があります。

半年後に襲ってきた"片翼飛行"の赤字

事態が一変したのは、育休開始から半年を過ぎたタイミングです。育児休業給付金の給付率は、原則として育休開始から181日目以降に67%から50%へと下がります。このとき妻の手取りは、月に約7万円もダウンしました。

さらに住民税も家計を圧迫します。給付金は非課税ですが、住民税は前年の所得に対して請求が届くため、下がってしまった手取りから支払うことになるのです。

住居費は変わらず月18万円で家計は毎月約5万円の赤字となり、200万円あった貯蓄は1年で半減します。復帰後も時短勤務のため年収は育休前の8割にとどまり、毎月約2万円の慢性的な赤字が続く事態に陥りました。

「夫単独で組める範囲のローンにしておけばよかった」と、Cさんの妻は振り返ります。

ペアローンは「片方の収入が半減する前提」で組む

ペアローンには借入額を伸ばせる強みがありますが、その前提は「夫婦二人の収入が続くこと」です。検討する際は「今の世帯年収で返せるか」ではなく「片方の収入が半減しても家計が回るか」でシミュレーションしてみてください。育休や時短勤務の可能性がある側の借入割合を下げ、夫4,000万円・妻1,500万円といった配分に調整するのも有効です。

40代は教育費の本格化や親の介護など、支出が膨らみやすい時期でもあります。「5年後に片方の収入が変わるシナリオ」まで夫婦で数字に落とし込み、返済計画を描いておくことをおすすめします。



ライター:T.S(宅地建物取引士)
大学卒業後、大手不動産会社に入社。10年以上にわたり、都心のタワーマンションから郊外の築古戸建てまで、数多くの現場経験を積む。現在は不動産ライターとして「業界の不都合な真実」や、消費者が陥りやすいマネーの罠について、実体験に基づく記事を執筆している。


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