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消費者金融で20万円引き出し→「簡単に借りられる」と借金が膨らんだ結果…10年後、30代男性を待ち受けていた“悲惨な末路”

  • 2026.3.18
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

 

小さな借金は、人生を一気に壊します。だからこそ恐ろしいと、実際に20代に借金を背負っていた私(30代男性)は思っています。

私が新卒で入った会社は深夜残業が当たり前で、疲れ果てた体を引きずってコンビニへ向かう毎日でした。

先輩のATM利用が壊した「見えない壁」

ストレスのはけ口はもっぱら食に向かいます。3食を外食につぎ込むため給料はあっという間に底をつきました。

カードの引き落とし日が来るたびに、口座残高を見るのが怖くなっていたある日のこと。

職場の先輩と食事に行くことがありました。

食事をご馳走してくれた帰り道、先輩はなんでもない顔で消費者金融のATMからお金を引き出していました。

「そうか、お金って簡単に借りられるんだ」

そのあまりにも日常的な光景が、私の中にあった見えない壁を壊したのです。

翌月の引き落とし日、私は無人契約機の前に立っていました。引き出した20万円が手のひらに収まった瞬間、すっと肩の荷が下りたような気がしました。

解放感も束の間、私は新たな泥沼に足を踏み入れていたことにすぐに気づきました。

借りた以上、当然返済日がやってきますが、当然返済のあてはありません。少額だけ返して返済日をやりすごす方法を覚えるのに時間はかかりませんでした。

空いた穴を別の穴で塞ぐ、終わりのない自転車操業

そこから先の日々は、ただ空いた穴を別の穴で塞ぐだけの作業でした。

返済日に利息分だけを入金し、すぐにまた借り直す。当然元本は減らず、だんだんと借金は膨らんでいきます。

そんな自転車操業を続けているうちに、少しずつ金銭感覚は麻痺していきました。借金を借金で返しているだけなのに、手元に入ってきたお金を「自分が自由に使っていいお金」だと錯覚するようになってしまいました。

重圧から逃れるように物欲も歯止めが利かなくなり、洋服やゲームへの散財を重ねながら、足りなくなればまたATMへ向かいました。気づいたときには、残高は100万円を超えていたのです。

妻に言えない秘密と、失われた10年という代償

その間に結婚し、子どもも生まれました。しかし、一番身近にいる妻にすら、借金のことは何も話せませんでした。「貯金がないから」という理由で、結婚式も挙げていません。

あの日の妻の寂しそうな表情を、今でも忘れることができません。そして、慰める言葉を探しながら、自分に問うていました――自分に、幸せになる資格があるのか?と。

自己破産が必要なほどの額ではないかもしれません。しかし、その少額がじわじわと人生を侵食していくのです。

貯金ができない焦り。家族に嘘をつき続ける罪悪感。何をしていても、常に胸の奥には冷たい重石が沈んでいました。そんな息の詰まるような日々が、10年以上も続きました。

完済しても戻らない「平穏なはずだった日常」

現在はすべて完済することができました。それでも、結婚式の代わりにはなりませんし、失われた10年という時間は二度と戻ってきません。

借金の本当の怖さは、人生を突然終わらせるわけではないところにあります。

ただ、平穏であるはずの日常を、静かに、そして確実に歪め続けていくのです。


ライター:たるみくまお

現在、専門商社に勤務する現役ビジネスマン兼Webライター。若手時代に陥った「少額借金」が雪だるま式に膨らみ、総額100万円超の多重債務・自転車操業を経験。完済までに10年の歳月を費やした過去を持つ。自身の苦いしくじり体験からマネーリテラシーの重要性を痛感し、現在は商社でのビジネス経験を活かしながら、「お金のリアルな怖さ」や「生活再建への道のり」を血の通った言葉で発信するコラム執筆を得意としている。読者の心に寄り添い、過去の自分と同じように悩む人の背中を押す記事づくりがモットー。