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父の死後、“遺品”を買取に出した30代女性→見積もり額は“300万”にのぼるが…数ヶ月後、税務署から届いた“1本の連絡”に唖然

  • 2026.6.12
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

相続というと、まず思い浮かぶのは実家の土地や、銀行の預金ではないでしょうか。

ですが、相続税の対象になるのは、それだけではありません。むしろ、故人が大切にしていた品物ほど、相続税の話になると見落とされがちです。リユース(中古品の買取)の査定の現場にいた私は、その危うさを何度か目にしました。

今日は、亡くなったお父様の遺品を査定しに伺った、ある訪問先での話をお伝えします。

訪問査定で見た、父が遺した「価値ある品」

査定の窓口に立って1年目の頃でした。出張買取の依頼を受け、私は先輩の鑑定士とあるお宅へ伺いました。

迎えてくれたのは、30代くらいの女性。きちんとした身なりの、落ち着いた方でした。先日お父様を亡くされ、遺品を整理しているところだといいます。

通された部屋には、年季の入った家具が並んでいました。お父様はアンティーク家具を集めるのが趣味だったそうで、どれも作りのいい品ばかり。さらに、金無垢の腕時計やアクセサリー類も見せてくださいました。

鑑定士が一点ずつ値をつけていきます。家具も時計も貴金属も、それなりの価値がつくものばかり。合計すると、見積もりはおよそ300万円にのぼりました。

その日はいったん見積書をお渡しして、お宅を後にしました。女性は「父が大事にしていたものなので」と、どこか名残惜しそうでした。

数か月後、打ち明けられた「申告漏れ」

その日は、相続税のことが話題にのぼることはありませんでした。査定額をお伝えし、女性が見積書を受け取って、それで終わり。よくある訪問査定の一日です。

話を聞いたのは、それから数か月後のことでした。別の品を売りに来店された女性が、ふとした流れで、お父様の相続のその後を打ち明けてくれたのです。

実は、相続税の申告で、土地と預金だけを申告し、家具や時計、貴金属は申告に入れていなかったといいます。家の中にあるものまで申告が必要だとは、思っていなかったそうです。ところが後になって税務署から連絡が入り、申告していない財産について問い合わせを受けた、というのでした。

価値のある家具や時計、貴金属も、れっきとした相続財産です。本来は申告に含める必要があります。けれど、土地や預金と違って、つい「家の中のもの」とひとくくりにして見落とされやすいのです。

幸い、悪質と見なされるような話ではありませんでしたが、改めて財産を評価し直し、申告をやり直すことになったそうです。「あの時、きちんと相談しておけばよかった」。女性は、少し困ったように笑っていました。

相続財産は「不動産と預金」だけではない

相続税というと、つい土地や預金にばかり目が向きがちです。ですが、価値のある家具や時計、貴金属、骨董品なども、立派な相続財産にあたります。

国税庁によると、相続税の実地調査では、その8割以上で申告漏れなどが指摘されています(令和6事務年度)。土地や預金に比べて、家の中にある動産(家具や時計、貴金属といった品物)は、つい見落とされやすい財産の一つです。

では、どうすればいいのでしょうか。ポイントは2つあります。

一つは、価値がありそうな品物を「家の中のもの」と軽く考えず、相続財産の一つとして数えること。とくに高級時計やブランドの貴金属、骨董・美術品、アンティーク家具などは、思いのほか高い評価がつくことがあります。

もう一つは、価値の判断が難しいものは、税理士などの専門家に相談すること。必要に応じて、買取や鑑定のプロに評価を依頼するのも一つの方法です。

相続税の対象は、不動産と預金だけではありません。価値のある家具や時計、貴金属などの動産を受け継いだ場合は、それらも申告の対象になることがあります。税務調査で指摘されるのを防ぐためにも、今一度、身のまわりの動産を確認してみることをおすすめします。

※相続税の具体的な申告・評価については、税理士など専門家にご相談ください。


参考:相続税の調査等の状況(国税庁)

執筆・監修:たるみくまお
リユース業界での買取窓口業務を経て、現在は技術商社に勤務する現役ビジネスマン兼Webライター。古物商許可証を保有し、ブランド品・高級時計の査定現場で数多くのお客様と向き合ってきた経験を持つ。現職では技術商社の最前線に身を置き、ITをはじめとする幅広い分野の知見を日々積み重ねている。また、過去に借金を抱えた経験から、マネーリテラシーの重要性を痛感し、現在も金融知識の習得を続けている。二次流通市場の裏側から、お金のリアルな話まで、現場で得た実体験をもとに等身大の言葉で発信中。 

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