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副業で“月4〜6万”を稼ぐ30代男性→「生活に余裕ができた」と思いきや…翌年6月、給料明細を見て“絶句したワケ”【お金のプロは見た】

  • 2026.6.9
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

こんにちは、マネーシップス代表 IFAの石坂です。

副業で毎月数万円の収入が増えると、「生活に余裕ができた」と感じやすいものです。旅行や買い物、生活費の補填に使えるお金が増えれば、家計が楽になったように見えるでしょう。

しかし、副業収入には、翌年の税負担という見落としやすい注意点があります。特に会社員の場合、翌年6月以降の給与明細を見て、住民税の増加に気づくケースがあります。

今回は、副業収入を使い切ったことで、翌年の手取り減に悩むことになった事例をもとに、住民税と副業収入の考え方を見ていきます。

副業で月5万円稼いだはずが…翌年6月の給与明細で気づいた落とし穴

30代男性会社員のAさんは、本業の手取りが月25万円ほどでした。

家賃、食費、通信費、保険料などを払うと、毎月自由に使えるお金は3万円前後です。

もう少し余裕を持ちたいと考えたAさんは、休日を使って副業を始めました。最初は月2万円ほどでしたが、慣れてくると月4万円から6万円ほど入る月も出てきました。1年間の副業収入は約60万円です。

Aさんは「本業とは別に稼いだお金だから、使っても問題ない」と考えました。春には10万円ほどの旅行に行き、夏には8万円の家電を購入したそうです。さらに、外食費や交際費にも副業収入を回しました。物価上昇で生活費も増えていたため、毎月1万円から2万円ほどの赤字補填にも使っていました。その時点では、家計が楽になったように感じていたのです。

しかし、Aさんは税金分を別に残していませんでした。副業にかかった通信費やソフト代などの経費は年間10万円ほどで、副業収入60万円から経費10万円を差し引くと、副業所得は約50万円です。この50万円分、前年より所得が増えたことになります。

翌年6月、Aさんが給与明細を見ると、住民税の天引き額が前年より増えていました。住民税の所得割は、一般的におおむね10%を目安に考えます。副業所得が50万円増えた場合、単純計算では住民税の所得割だけで約5万円の負担増になる可能性があります。年間5万円を12か月で割ると、毎月の手取りは約4,000円少なくなる計算です。

Aさんは副業で得た60万円を、旅行、買い物、生活費でほぼ使い切っていました。そのため、翌年の住民税に備えるお金がなく、本業の給与から増えた税負担を払うことになったのです。

副業収入を使う前に確認したい「税金の時間差」

副業で注意したいのは、収入が入る時期と税金を負担する時期にズレがあることです。

副業収入は、その年のうちに入ります。一方で、住民税の負担を実感しやすいのは、翌年6月以降です。住民税は前年の所得をもとに計算され、会社員の場合は、原則として6月から翌年5月まで給与から天引きされます。

つまり、今年の副業収入が、翌年の給与手取りに影響する場合があります。ここを理解しないまま使ってしまうと、「去年は副業で余裕があったのに、今年はなぜか手取りが少ない」という状態になりやすいです。

また、税金計算で見るべきなのは、単なる収入額ではありません。基本的には、収入から必要経費を差し引いた所得を確認します。
たとえば、副業収入が年間60万円でも、経費が10万円あれば、副業所得は50万円です。反対に、経費がほとんどなければ、60万円に近い金額が所得として残る場合もあります。

会社員の場合、給与所得や退職所得以外の所得が20万円を超えると、所得税の確定申告が必要になるケースがあります。

※なお、この「20万円」という基準は、主に所得税の確定申告に関するものです。所得税の確定申告が不要な場合でも、住民税の申告が必要になることがあります。

一方で、所得税の確定申告を行った場合は、その内容が自治体にも連携されるため、通常は別途、住民税の申告をする必要はありません。そのため、副業収入を使う前には、年間収入、必要経費、所得の金額を確認しておくことが大切です。

FP視点で見る副業収入の家計管理

副業収入は「入ったらすぐ使う」のではなく、先に税金分を分けておくことが重要です。

住民税の所得割だけを見るなら、副業所得の10%前後を目安に残しておく考え方があります。たとえば、副業所得が50万円なら、住民税に備える目安として5万円程度を別にしておくと安心です。所得税がかかる場合もあるため、実際にはもう少し多めに残しておくと、翌年の負担に対応しやすくなります。

副業収入は、全額を自由に使えるお金ではありません。稼いだ金額ではなく、必要経費や税金を差し引いたあとに手元に残る金額で考えることが大切です。

副業を家計改善につなげるには、翌年の住民税まで見越した管理が必要です。


執筆・監修:石坂貴史
証券会社IFA(独立系ファイナンシャルアドバイザー・証券外務員)、マネーシップス代表。累計1,200件以上の相談対応に加え、金融記事の制作・校正・監修の対応を行っています。専門は「金融・経済、不動産、保険、相続、税制」。資産運用やライフプラン設計では、分散投資の考え方と人の心理を踏まえた行動設計をもとにサポートしています。
保有資格:証券外務員一種、2級FP技能士、AFP、NISA取引アドバイザー、日本証券アナリスト協会認定 資産形成コンサルタント、金融リテラシー検定

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