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『食料品の消費税0%』で家計はいくら浮く?→計算して“絶句”…その後に待ち受ける、“想定外の大誤算”【お金のプロが解説】

  • 2026.3.1

 

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2026年に実施された衆議院選挙では、複数の政党が「食料品にかかる消費税0%」という政策を打ち出し、話題になりました。
食料品の消費税0%については、賛否両論の意見が飛び交っているようです。
本記事では、実際に食料品の消費税が0%になった場合、家計負担の軽減にどの程度効果があるのか計算してみました。

食料品の平均支出額は約94,000円

2025年12月の総務省家計調査では、2人以上世帯の食料品支出額平均が116,475円と公開されています。

ちなみに、食料品支出額には外食費も含まれている一方で、消費税0%になった場合、除外されると考えられます。

外食費の平均額は22,121円であったため、差し引き94,353円が消費税0%の対象となる月々の食料品費の目安と考えて良いでしょう。

上記金額のうち8%が消費税となるため、単純計算で1か月あたり6,989円が消費税となります。この消費税が0%になると仮定すると、月々6,989円、1年間で83,868円の節約が目安となります。

物価上昇による影響も考えておく

総務省が2026年1月に公開した消費者物価指数によると、食料品の物価は年々増加傾向です。

2025年12月の食料品は、前年同月比で+5.1%、2025年平均では前年比+6.8%と大幅に上昇しています。

近年、世界情勢の悪化や円安の進行にともない、国内ではコストプッシュ型のインフレ(景気が良くなっていない中で物価が外的要因によって物価が上昇する)によって急激な物価上昇が起きたと言われています。

しかし、いずれにしても緩やかに物価が上昇するものです。2024年以前も年平均2%以上の物価上昇が見られていました。仮に物価が年2%で上昇し続けた場合、約4年で価格は現在の8.2%増に達します。

食料品の消費税0%は、2年間の期間限定で検討されています。そのため今一時的に消費税8%がなくなったとしても、4年後には物価上昇によってその恩恵が完全に相殺されてしまう計算です。将来的にやってくる物価上昇の影響が大きいことも理解しておきましょう。

食料品の消費税0%を活かす方法

期間限定で食料品の消費税0%となった場合、浮いたお金を貯金に回すのではなく、NISAなどを活用した資産運用に充てるのもひとつの方法です。

例えば、食料品の消費税0%政策で浮いた月々約7,000円を貯金に回した場合、2年間で168,000円です。これを年利3%で10年運用すれば225,778円となり、約57,778円の利回りを得られます。

食料品の消費税0%という政策自体が家計に及ぼす影響は限定的です。しかし、工夫次第でその効果を増大させることも可能です。制度の仕組みだけに頼るだけでなく、自分で資産を増やす方法についても検討しましょう。

食料品消費税0%よりも個人での対策を

現在検討されている案は、2年間の期間限定で食料品の消費税をゼロにする案です。しかし、節税効果は平均的な家庭で月々7,000円程度と限定的で、期間が終了した2年後にはさらに物価が上昇していと考えられます。そのため、長期的に考えると影響は限定的だといえるでしょう。

また、消費税を下げたとしても販売者およびメーカー側の経営が苦しくなるため、多くの企業が税込み価格から据え置きで提供する可能性も指摘されています。消費税の動向について過度に期待するのではなく、家計の見直しや資産運用などを行い、自分で対策を立てていくことが大切です。


ライター:野田晃司

FP2級を保有する金融特化ライター。難しいお金の話を「誰にでもわかる言葉」で伝えることを得意とする。深くリサーチし、それを初心者にも伝わる言葉へ変換することに定評を受けている。FPとしての知識を活かし、これまでに500本以上の記事を執筆。「お金の不安を安心に変える身近なアドバイザー」として活動中。