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指先の細かい作業ができない!「手根管症候群」とは?症状と簡単セルフケア【医師が解説】

  • 2026.1.5

指先の細かい作業ができない!「手根管症候群」とは?症状と簡単セルフケア【医師が解説】

「指先のこまかい作業ができない。しびれや痛みが出る」という方は必読です。痛みの専門家・富永喜代先生の話題の新刊『「キャップが開けられない」「指が痛い・こわばる」人のお助けBOOK』から、一部抜粋してお届けします。第3回は、出産期や更年期の女性に多いという「手根管症候群」。

親指から薬指の半分にかけてしびれや痛みが起こる「手根管症候群」

「手根管(しゅこんかん)」とは、手指の神経が通っている「手首のトンネル状のパイプ」のこと。

「手根管症候群」は、この手根管内で、腱を覆う膜や、関節を包む滑膜が炎症を起こし腫れることによって、神経が圧迫され、手指や手のひらにしびれや痛みが現れる病気です。しびれや痛みは、親指から薬指の半分(中指側)にかけて現れます。

症状が進行すると、親指の付け根の筋肉のふくらみ(母指球・ぼしきゅう)がやせていきます。さらに筋肉を動かす神経までが侵されると、親指の付け根の筋肉が萎縮し、親指と人さし指を丸めて作る「OKサイン」ができなくなります。こうなると、小さい物をつまんだり、ボタンをかけたり、縫物をしたりといった細かい手先の作業をするのが困難になり、日常の当たり前の動作が難しくなります。

またこのしびれや痛みは夜間や明け方に強くなったり、手や手首を振ることでラクになる特徴があります。

手根管症候群は親指から薬指の半分(中指側)にかけてしびれや痛みが出る

●しびれや痛みは、夜間や明け方に強くなる
●指を丸めてOKサインを作ることができない
●小さい物をつまむなど指先の細かい作業ができない
●電車やバスのつり革につかまれない

「手根管症候群」は出産期や更年期の女性に多い

「手根管症候群」の原因は、まだ明らかになっていませんが、妊娠~出産期や更年期の女性に多く見られることから、女性ホルモンの乱れや減少が影響していると考えられています。

「更年期」とは、閉経の前後約5年間、計約10年間のことをいいます。この更年期には女性ホルモンが減少しますが、それが原因で、日常生活に支障をきたす症状が現れることが多くあります。症状としては、のぼせやほてり、多汗、疲れやすくなる、不眠、抑うつ症状など多様です。

エストロゲンは痛みを軽減させる働き、つまり「自前の痛み止め」の役割も果たしています。そのため、分泌が減少する更年期には、手指の痛みやしびれを感じたり、手首の腱鞘炎になる方も多くいます。

またエストロゲンが欠乏すると、血液の循環に悪影響を与えることがあります。血流が低下すると筋肉が酸素不足や栄養低下になって硬くなり、関節の動きを妨げ、痛みやしびれなどが生じることもわかっています。

また男性に比べて女性のほうがもともと手根管のスペースが細く、さらに女性のほうが手を使う仕事や家事をすることが多いことも理由の一つと考えられています。

そのほか、男女関係なく、仕事やスポーツなどで手指を使いすぎた場合や、手首の骨折、腎障害などによる透析などがきっかけで発症することもあります。

「ファーレンテスト」で手根管症候群を早期発見

手根管症候群の診断の際には「ファーレンテスト」を用いる場合もあります。

「ファーレンテスト」とは、まず体の正面で、肩と同じくらいの高さで両手の甲を合わせます。そのままの姿勢を1分間保ち、1分以内に手がしびれたり、指先の痛みが強まったりしたら、手根管症候群が疑われます。

自分でできる対策

■「10秒神経マッサージ」を行う。
■手や手首を振ったり、指を曲げ伸ばしすると、しびれや痛みがラクになることも。

書籍『「キャップが開けられない」「指が痛い・こわばる」人のお助けBOOK』では、富永喜代先生考案の「10秒神経マッサージ」を全部で7種類紹介しています。

ここでは、手根管症候群に効く「わき」を刺激する「10秒神経マッサージ」を取り上げます。

「10秒神経マッサージ」神経ポイント【わき】

神経ポイントの見つけ方

マッサージすると心地よい刺激を感じる神経ポイントです。わきの下の奥には、指先につながる太い神経の束があります。ここを刺激することで、肩から腕、指先に至る痛みに対して高い痛み止め効果を得られます。

痛みを感じる側のわきの下のくぼみの奥が神経ポイントです。

刺激の与え方

手指の痛みを感じる側のわきの下に、反対側の手の人さし指と中指を深く差し込みます。親指ではさみ込むようにして、胸の筋肉(大胸筋)をつかむようにしながら、人さし指、中指に力を加え、ゴリゴリと強めの力で10秒間刺激してください。

神経ポイント

わきの下のくぼみの奥には指先につながる太い神経の束があり、そこが神経ポイント。

くぼみに人さし指、中指の2本を深く差し込む。

OK:痛みではなく気持ちよさを感じながら行ってOK

親指で大胸筋をはさみ込むようにしながら刺激するのがコツ。

※この記事は『「キャップが開けられない」「指が痛い・こわばる」人のお助けBOOK』(主婦の友社・刊)をウェブ用に再編集したものです。

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