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「私が決めていいの?」「お父さんの命をコントロールしてるみたい…」延命治療する? しない? 父が倒れ、医師からの急な問いかけに混乱【著者インタビュー】

  • 2026.3.29

【漫画】本編を読む

母親の余命がわずかと知った瞬間から看取りまでを描いたキクチさんのコミックエッセイ『20代、親を看取る。』(KADOKAWA)。そしてその2年後、今度は一緒に母を看取った父が自宅で倒れ、緊急搬送されてしまう。なんとか一命は取り留めたものの、倒れた原因は不明。ICU(集中治療室)に即入院することが決まり、キクチさんはまたもやさまざまな対応に追われることとなる。介護の申請から延命治療の有無まで対応するのは自分ひとりだけ。そんな顛末をまとめた『父が全裸で倒れてた。』(KADOKAWA)が2026年2月に刊行された。

誰もがいずれは経験することになる親との別れ。この2冊には親の不調と付き合うことへのメンタルの変化から、普段離れて暮らす親に変事があった時の対応方法まで多岐にわたる事柄が描かれている。看取りや介護の中で大変だったことや役に立ったこと。そして、キクチさんにとって困難を漫画にしていくことにどういう意味があったのか話を伺った。

――お父さまの意識がない中、延命治療をするかどうかをキクチさんが決めなければならないというシーンが何度か登場したのが印象的でした。誰かに相談したりしたのでしょうか?

キクチさん(以下、キクチ):しなかったですね。初めの時は救急で運ばれた時すぐに聞かれたので、誰かに相談する時間がなくて。父が叔母や自分の親を看取った時に「こう言っていたな」という記憶を思い出しつつ決めました。2度目以降については、時間はあったのですがそういうことをしようと思いませんでした。理由は自分でもよくわからないのですが、人に聞いて決めるものでもないという思いがあったのかもしれません。聞くとしたら本人にだけど、本人は意識がなくて聞けない。だったら他人に聞いても自分の中で決めても一緒だろう、と。

――第32話では退院された後に、お父さまの終活について2人で話し合うエピソードがありますね。その中では延命治療についても確認をとられていました。

キクチ:その時もあまり“話し合い”という空気にはならなかったですね。「延命治療する?」「あ、いいいい。そんなのいらないよ」くらいで終わりました。

――お父さまの意志は固かったんですね。お父さまの闘病生活の中で、一番辛かったのはどんなことですか?

キクチ:ICUと一般病棟を行ったり来たりしたことですね。こんなに病棟変わる? ってくらい行き来があって。ICUを出た時は「このままよくなるかな」という期待があったので、なかなか気持ちがついていかなかったです。

取材・文=原智香

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