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【日本橋】三井記念美術館「国宝 熊野御幸記と藤原定家の書―茶道具・かるた・歌仙絵とともに―」百人一首かるた全札展示

  • 2025.12.21

藤原定家(ふじわらのていか)の旅日記、国宝《熊野御幸記(くまのごこうき)》全巻公開

三井記念美術館で開催中の「国宝 熊野御幸記と藤原定家の書 ―茶道具・かるた・歌仙絵とともに―」[2025年12月6日(土)~2026年2月1日(日)]を見て来ました。

本展では、国宝《熊野御幸記(くまのごこうき)》が久しぶりの全巻公開となるそうです。それに合わせて、館蔵品より後鳥羽上皇(ごとばじょうこう)と藤原定家の書も展示されていました。

藤原定家を描いた画像、3幅

藤原定家は、後鳥羽上皇に仕えた鎌倉時代の歌人で、『小倉百人一首(おぐらひゃくにんいっしゅ)』や『新古今和歌集(しんこきんわかしゅう)』の撰者としても知られています。 今回、定家の束帯画像3幅が初公開されていました。藤原定家画像(右)の伝藤原信実(ふじわらののぶざね)は定家の甥だそう。絵自体は江戸初期の写しとのことです。親戚のちょっとカッコイイ憧れのおじ様だったかも⁈

※本展では展示室4に限り、写真撮影が可能です。(フラッシュ、三脚、自撮り棒、動画は禁止です。撮影の注意事項をご確認の上、周りのお客様へのご配慮をお願いします。)

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出典:リビング東京Web

展示室4 右から、藤原定家画像 和歌色紙形 1幅 伝藤原信実筆 江戸時代・17世紀、藤原定家画像 道晃法親王自画賛 1幅 照高院宮道晃法親王筆 江戸時代・17世紀、藤原定家画像 1幅 土佐光芳筆 江戸時代・18世紀 すべて北三井家旧蔵 三井記念美術館蔵[/caption]

「茶人好みの定家様」から「歌仙絵と東福門院入内図」まで、国宝《熊野御幸記》とともに

展示作品は、展示室ごとに7つのテーマで展示されていました。

展示室1は、「茶人好みの定家様」の作品の展示です。江戸時代の大名茶人・小堀遠州(こぼりえんしゅう)、遠州に私淑した大名茶人・松平不昧(まつだいらふまい)の書やゆかりの茶道具など名品が並びます。

展示室2は、「小倉色紙」の展示です。展示室3の如庵(写し)は後鳥羽上皇ゆかりの「茶道具取り合わせ」が展示。 国宝《熊野御幸記》は展示室4になります。展示室5は「藤原定家の古筆切」として定家の書とともに、定家様と言われた小堀遠州の書が展示されていました。 展示室6の《三十六歌仙団扇形かるた 梅鉢紋蒔絵箱入》(1箱 江戸時代・19世紀 北三井家旧蔵 三井記念美術館蔵)は団扇形かるたとのことですが、ハートマークのようなカワイイ形でした。

展示室7の「歌仙絵と東福門院入内図」では歌仙絵ととともに日本独特の文化、和歌の世界を育んだ宮中内裏へ入内する東福門院(徳川和子)の入内図が展示されていました。

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出典:リビング東京Web

展示室4、右、藤原定家画像 1幅 土佐光芳 江戸時代・18世紀、左、国宝 熊野御幸記 1巻 藤原定家 鎌倉時代・建仁元年(1201) すべて北三井家旧蔵 三井記念美術館蔵[/caption]

「山川千里を過ぎ、遂に宝前を拝し奉る」、国宝《熊野御幸記》はリアルな旅の記録

建仁元年(1201)10月5日の後鳥羽上皇の精進屋への参仕から始まる「熊野御幸記」は、後鳥羽上皇の熊野参詣に供奉(ぐぶ)を言い渡された定家が記した旅日記です。途中、和歌会なども催されたようです。

熊野本宮に到着した10月16日には「山川千里を過ぎ、遂に宝前を拝し奉る。感涙禁じ難し。」と記されているそうです。定家は十代で疱瘡などの病を患い道中でも「病気不快、寒風枕を吹く」(10月11日)と病に苦しめられた様子を記しているので、熊野本宮に無事到着し感極まったのではないでしょうか。旅の道中の様子や和歌会など鎌倉時代の京の貴族のリアルな旅の記録です。

途中紙が足りなくなり、紙の裏にも日記を記したとのこと。京の都に帰京したのは10月27日。22日間の熊野御幸供奉(くまのごこうぐぶ)の旅は、定家の人生で最も長旅となったそうです。

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出典:リビング東京Web

展示室4、国宝 熊野御幸記 1巻 藤原定家 鎌倉時代・建仁元年(1201) 北三井家旧蔵 三井記念美術館蔵[/caption]

藤原実資(ふじわらのさねすけ)『小右記(しょうゆうき)』より、定家筆写《大嘗会巻(だいじょうえまき)》

三井記念美術館では初公開となる《大嘗会巻》。 藤原道長(ふじわらのみちなが)の時代に藤原実資が残した日記『小右記』にある長和元年(1012)の大嘗会の記録を藤原定家が筆写したものだそうです。

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出典:リビング東京Web

展示室4、大嘗会巻 1巻 藤原定家 鎌倉時代・12〜13世紀 新町三井家旧蔵 三井記念美術館蔵[/caption]

百人一首かるたのルーツ、定家74歳で和歌100人の色紙を書く

藤原定家と言えば小倉百人一首との関わりで知られています。 定家の日記『明月記(めいげつき)』には、文暦2年(1235)5月に「嵯峨中院障子色紙形」に天智天皇から順徳院まで100人の和歌を書いたとの記述があるそうです。定家74歳の時のことでした。 定家の子・藤原為家の妻の父・宇都宮頼綱(蓮生)(うつのみやよりつな(れんしょう))から頼まれたそうです。

展示室2では、藤原定家筆の《小倉色紙「うかりける…」》(1幅 藤原定家 鎌倉時代・13世紀 北三井家旧蔵 三井記念美術館蔵)を見ることが出来ました。 展示室4では、江戸時代の《百人一首かるた 胡粉置上千鳥文箱入》の絵札と文字札が全札展示されていました。上の句の絵札はきれいに色彩が残り、下の句と合わせて100人の歌人たちの約千年前の心のつぶやきが感じられました。

三井記念美術館の「国宝 熊野御幸記と藤原定家の書 ―茶道具・かるた・歌仙絵とともに―」は2026年2月1日(日)までです。 是非おでかけください。

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出典:リビング東京Web

展示室4、百人一首かるた 胡粉置上千鳥文箱入 1箱 絵 山口素絢・文字 鈴木内匠 江戸時代・18〜19世紀 北三井家旧蔵 三井記念美術館蔵[/caption]

ミュージアムグッズ、ぬいアクスタ撮影スポット

ミュージアムグッズは、百人一首 歌かるた敷島(1‚870円)、箸置き(880円)2個を購入。 紅白のカブの箸置きは石川県金沢市の赤地陶房のものです。 百人一首はお正月のカルタ遊びに。

ミュージアムショップのみの利用も可能です。

ミニチュアの展示ケースと三井記念美術館の建物写真を背景に記念撮影が可能なぬいアクスタ撮影スポットもありますので利用してみてはいかがでしょう。

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出典:リビング東京Web

ミュージアムグッズ[/caption]

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出典:リビング東京Web

ぬいアクスタ撮影スポット 三井記念美術館[/caption]

〇三井記念美術館 URL:https://www.mitsui-museum.jp 住所:東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7階 ※入口は日本橋三井タワー1階アトリウム ハローダイヤル:050-5541-8600 交通:東京メトロ銀座線三越前駅A7出口より徒歩1分、東京メトロ半蔵門線三越前駅徒歩3分A7出口より徒歩1分、東京メトロ銀座線・東西線日本橋駅B9出口より徒歩4分、都営浅草線日本橋駅徒歩6分B9出口より徒歩4分

◯国宝 熊野御幸記と藤原定家の書 ―茶道具・かるた・歌仙絵とともに― 会 期:2025年12月6日(土)~2026年2月1日(日) 開館時間:10:00〜17:00(入館は 16:30 まで) 休館日:月曜日(但し1月5日・12日・26日は開館)、年末年始(12月27日(土)~1月3日(土))、1月13日(火)、1月25日(日) 入館料:一般1,200(1,000)円/大学・高校生700(600)円/中学生以下無料 ※ 70歳以上の方は1,000円(要証明)。 ※ 20名様以上の団体の方は( )内割引料金となります。 ※ リピーター割引:会期中一般券、学生券の半券のご提示で、2回目以降は( )内割引料金となります。 ※ 障害者手帳をご呈示いただいた方、およびその介護者1名は無料です(ミライロIDも可) ※本展では展示室4に限り、写真撮影が可能です。(フラッシュ、三脚、自撮り棒、動画は禁止です。撮影の注意事項をご確認の上、周りのお客様へのご配慮をお願いします。) ※画像の無断転載・転用は禁止です。

◯ミュージアムショップ 〒103-0022 東京都中央区日本橋室町2-1-1 三井本館7階 三井記念美術館 ミュージアムショップ 電話・FAX:03-6262-5659 営業時間:10:00~17:00(入館は16:30まで) 休業日:月曜日(月曜日が祝日・休日の場合は開館、翌平日が休館)及び展示替期間、その他美術館休館日 ※ミュージアムショップのみの利用も可能 ※ミュージアムショップでは現金・クレジットカード(JCB/VISA/Master/DINERS/AMEX)・電子マネー(交通系/iD/楽天Edy/nanaco/WAON)・コード決済(au PAY/Pay Pay/メルペイ/LINE Pay/d払い/Bank Pay/Alipay/WeChat Pay/J-Coin Pay)でのお支払いが可能です。

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