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【日本橋】ジャム・セッション石橋財団コレクション×山城知佳子×志賀理江子 漂着@アーティゾン美術館

  • 2025.11.15

アーティゾン美術館で開催中の展覧会「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山城知佳子×志賀理江子 漂着」展が2026年1月12日(月・祝)まで日本橋のアーティゾン美術館で開催されています。 石橋財団コレクションと現代アーティストとの対話によって生まれる本シリーズの第6弾の展覧会です

出典:リビング東京Web

沖縄と東北、ふたりのアーティストが紡ぐ「漂着」の物語

「ジャム・セッション 石橋財団コレクション×山城知佳子×志賀理江子 漂着」は、歴史や記憶、土地に根ざしたテーマに真正面から向き合う、重層的かつ体験的な空間が広がります。今回は沖縄と東北という異なる場所に根差し、独自の視点で表現を続けてきたふたりの作家が登場します。

出典:リビング東京Web

※画像はアーティゾン美術館より提供

山城知佳子(1976年沖縄県生まれ) 写真・映像・パフォーマンスを通して沖縄の歴史や記憶を探求するビデオアーティスト。近年は東アジアの歴史や人々を題材に、アイデンティティや生死、他者の記憶の継承をテーマに制作しています。

山城知佳子:映像、語り、歌、祈りが交錯する空間体験

山城氏の新作は、パラオや東京大空襲、沖縄の記憶を主軸に、語りや歌、祈りが交差する映像インスタレーションが会場内に展開されています。

出典:リビング東京Web

山城知佳子《Recalling(s)》2025年 © Chikako Yamashiro. Courtesy of the artist ※画像はアーティゾン美術館より提供

バラック風の空間に立ち現れるこの展示は、鑑賞者に戸惑いや静かな衝撃を与えるような、重層的な感覚に包まれます。歴史と記憶、個と共同体の交錯を、身体で感じ取る体験となるでしょう。

出典:リビング東京Web

山城知佳子《Recalling(s)》2025年 ©Chikako Yamashiro. Courtesy of the artist ※画像はアーティゾン美術館より提供

志賀理江子(1980年愛知県生まれ) 宮城県を拠点に人と自然の関わりや土地に根付く記憶をテーマに制作する写真家。東日本大震災以降、人間の精神や存在の根源を探る表現を展開しています。

志賀理江子:「なぬもかぬも」が導く東北の記憶と批評性

一方の志賀氏は、写真を中心に、東北在住の生活者としてのリアリティをもとに、震災後の社会やコミュニティの変容を追います。宮城県北部で用いられる言葉「なぬもかぬも(何もかも)」をキーワードに、エネルギー信仰や復興開発の進歩史観を鋭く問い直す視点が印象的です。

出典:リビング東京Web

志賀理江子《褜がらみで生まれた》2025年 ©Lieko Shiga. Courtesy of the artist ※画像はアーティゾン美術館より提供

なかでも、原子力船「むつ」を象ったオブジェは会場内でもひときわ目を引くスポットとなっています。高さ約4メートルにおよぶ写真絵巻が会場全体に広がり、鑑賞者の身体感覚を巻き込む没入的な構成が見どころです。

出典:リビング東京Web

志賀理江子《なぬもかぬも》2025年、「山城知佳子×志賀理江子 漂着」展示風景 アーティゾン美術館 © Lieko Shiga. Photo: kugeyasuhide ※画像はアーティゾン美術館より提供

社会と記憶に向き合う、ふたりの視点

両作家ともに、これまでの主題を深化させつつ、新たな展開を見せる意欲作であり、スケールの大きなインスタレーションによる強い視覚・聴覚体験と、深い思索を促す表現の力が本展の大きな見どころです。

本展は、ドキュメンタリー的視点から社会や歴史の実相に迫りつつ、個々の記憶や土地に刻まれた時間を可視化しています。

本展を通じて、私たち一人ひとりが抱える記憶や時間の感覚、そして人と土地との関わりをあらためて見つめ直す機会となるかと思われる展覧会です。

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