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【六本木】サントリー美術館「NEGORO 根来 - 赤と黒のうるし」を楽しむ

  • 2025.12.12

赤と黒のうるしが魅せる「根来(ねごろ)」の美、黒澤明(くろさわあきら)の旧蔵品も

サントリー美術館で開催中の「NEGORO 根来 - 赤と黒のうるし」[2025年11月22日(土)~2026年1月12日(月・祝)]を見て来ました。

赤や黒の漆が使われた木製品の期限は古く、現在わかっているだけでも7500年前まで遡るそうです。 もとは寺院や神社で神仏の捧げものをする信仰の場で使われた器でした。

やがて使い続けられ、磨き込まれた器の擦れ跡の美しさが魅力とされるように。 「根来」は、生活の中の美を宿した美術工芸品として鑑賞の対象となります。擦り減り傷ついた姿に味わいを見出し、人生に重ね合わせるコレクターの方もおられるそうです。

本展は第1章「根来の源泉」、第2章「根来とその周辺」、第3章「根来回帰と新境地」の3つの章で根来の魅力を辿ります。

黒澤明旧蔵《輪花盆(りんかぼん)》

第3章「根来回帰と新境地」の会場では、三渓園の原三渓とも交流のあった松永耳庵(まつながじあん)、映画監督の黒澤明、随筆家で文化人の白洲正子(しらすまさこ)ら、著名人に愛好された名品を見ることが出来ました。

中でも黒澤明旧蔵の《輪花盆(りんかぼん)》(北村美術館蔵、通期展示)は、花弁と盆の中央に微かに残る朱漆と、露出した中塗の黒漆が漆黒の闇のような存在感を放ち、赤と黒のコントラストがまるで「乱」や「七人の侍」などの黒澤映画を見ているようなインパクトがありました。

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出典:リビング東京Web

サントリー美術館「NEGORO 根来 - 赤と黒のうるし」 会場入口フォトスポット※4階会場入口付近は撮影が可能です。[/caption]

生活の中の美、民藝運動の柳宗悦(やなぎむねよし)も愛好した「根来」

「根来」の名称は「中世に根來寺(ねごろじ)で朱漆塗漆器が生産された」という伝承からだそうです。 江戸時代初期には朱漆塗漆器として「根来」が広く知られるように。明治時代の知識人も「根来」に魅せられその足跡を探し求めたそうです。

大正15年(1926)に柳宗悦をはじめ河井寬次郎(かわいかんじろう)、濱田庄司(はまだしょうじ)らにより提唱された民藝運動の中で「根来」を愛好する動きは確かなものとして戦後から現在までその魅力を伝え続けています。

サントリー美術館の「NEGORO 根来 - 赤と黒のうるし」は2026年1月12日(月・祝)]までです。 「根来」の魅力をさらに知りたい方や、既に赤と黒のうるしの世界に魅せられている方も是非お出かけください。

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出典:リビング東京Web

サントリー美術館「NEGORO 根来 - 赤と黒のうるし」会場入口付近[/caption]

小中学生向け「わくわくわーくしーと」 親子で美術館体験

作品をよく見ることを楽しんでいただくための小中学生向け鑑賞支援ツール「わくわくわーくしーと」。 例えば「NEGORO 根来 - 赤と黒のうるし」のシートをひらくと作品解説と鑑賞の手引きとなる言葉がわかりやすく記されています。 親子で楽しみながら作品について学べる鑑賞支援ツールです。※数に限りがあります。

2枚目のシートはポスターやチラシのキービジュアルになっている鮮やかな朱漆の《瓶子》(サントリー美術館蔵)です。会場には同じような形の作品がありますので探して違いをよく見てみると面白いかもしれません。

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出典:リビング東京Web

小中学生向け鑑賞支援ツール「わくわくわーくしーと」[/caption]

ミュージアムグッズ

ミュージアムグッズは、2026年の干支にちなんだ絵てぬぐい めでた午飾り(1‚320円)、浮世絵 写楽 羊羹5本入(1‚100円)、朱漆が鮮やかな《湯桶》(サントリー美術館蔵)のポストカード(150円)を購入。

絵てぬぐいは、麻の葉文様にカワイイ馬と松竹梅のおめでたいデザインです。浮世絵 写楽 羊羹はあっさりした甘さの小豆の羊羹です。 ※在庫状況により販売を終了している場合があります。価格は全て税込みです。

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出典:リビング東京Web

ミュージアムグッズ サントリー美術館[/caption]

カフェ 加賀麩不室屋

カフェ 加賀麩不室屋では「NEGORO 根来— 赤と黒のうるし」限定メニュー「冬日和~黒ごまきな粉麩餅~」(1,920円)をいただきました。

黒ごまきな粉をまぶした麩餅がやわらかく粒あんとの相性もよく、さらにニッキ蜜をかけると味変を楽しめます。 加賀棒茶(700円)と合わせていただくのもおすすめです。※価格はすべて税込みです。 ※販売期間:2025年11月21日(金)~2026年1月12日(月・祝)

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出典:リビング東京Web

カフェ 加賀麩不室屋「NEGORO 根来— 赤と黒のうるし」限定メニュー「冬日和~黒ごまきな粉麩餅~」*鮮やかな朱色と黒のコントラストが美しいお椀が展覧会をイメージさせます。[/caption]

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出典:リビング東京Web

カフェ 加賀麩不室屋「NEGORO 根来— 赤と黒のうるし」限定メニュー「冬日和~黒ごまきな粉麩餅~」*蓋を開けると香る胡麻ときな粉のふくよかな香り[/caption]

〇サントリー美術館 URL:https://www.suntory.co.jp/sma/ 住所:〒107-8643 東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3階 TEL:03-3479-8600 ※10:00〜11:00は「GALLERIA(ガレリア)」の1F入口から入館できます。

〇「NEGORO 根来 - 赤と黒のうるし」 会期:2025年11月22日(土)~2026年1月12日(月・祝)※作品保護のため、会期中展示替があります 前期:2025年11月22日(土)~12月15日(月)、後期:2025年12月17(水)~2026年1/12(月・祝) ※作品保護のため、会期中展示替えを行います。 開館時間:10:00~18:00(金曜日および10日は10:00~20:00)(いずれも入館は閉館の30分前まで) 休館日:火曜日(1月6日は18時まで開館)、12月30日(火)~1月1日(木・祝) 入館料:当日券:一般1,800円、大学生1,200円、高校生1,000円、中学生以下無料 割引 あとろ割:国立新美術館、森美術館の企画展チケット提示で100円割引 団体割引:20名様以上の団体は100円割引 ※割引適用は一種類まで(他の割引との併用不可) ※最新情報はウェブサイトでご確認ください。 ※展示室内は撮影禁止です。4階会場入口のフォトスポットは撮影が可能です。撮影には注意事項をご確認の上周りのお客様へのご配慮をお願いします。 ※画像の無断転載・転用は禁止です。

*ミュージアムショップ 営業時間:10:30~18:00 ※火曜日・展示替期間は11:00~18:00 ※展覧会会期中の金曜日は20:00まで営業 定休日:展示替期間中の火曜日、年末年始

○カフェ 加賀麩不室屋 営業時間:11:00~18:00 ※展覧会会期中の金曜日は20:00まで営業、ラストオーダーは閉店30分前 定休日:展覧会会期中の休館日、展示替期間中の月曜日・火曜日、年末年始

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