筑波大が4発大勝でインカレ2連勝！「誰が出ても…」大分トリニータ内定の山崎太新が語る“今年の筑波の強さ”の秘訣とは

［第74回全日本大学サッカー選手権大会決勝ラウンド第2節、筑波大 4-0 東海大、12月15日、神奈川・相模原ギオンスタジアム］

筑波大は東海大に4-0で大勝し、決勝ラウンドAグループで2連勝。決勝トーナメント進出を決めた

この日、後半25分から途中出場したMF山崎太新主将（たいしん、4年、横浜FCユース、J2大分トリニータ入団内定）は、左サイドハーフに入り、卓越した足下のテクニックで相手を翻ろう。チームの勝利に貢献した。

「誰が出ても筑波のサッカーを表現できる」

前節からメンバー5人を入れ替えた筑波大だが、前半42分にMF篠田翼（3年、昌平高）のゴールで幸先よく先制した。

後半に入ると筑波大はさらにたたみかけ、3点を追加。圧巻のゴールショーで同大会連勝スタートを切った。

山崎は「篠田の素晴らしいゴールで1点を取れて（前半を）帰ってこれたところが、すごく大きかった。後半も3点を追加できて、本当に素晴らしいゲームだったと思います」と大勝したチームを称えた。

今季の関東大学サッカーリーグ1部を制覇した筑波大の強みは、誰が出ても高いクオリティを保てる総合力の高さにある。

この日も、主将の山崎がベンチスタートとなる中で、代わりに左サイドハーフで先発した篠田が先制点を挙げる活躍を見せた。

「篠田が素晴らしいゴールを決めて、すごく刺激を受けています。次に、自分も負けないようなパフォーマンスを発揮できればと思っています」と、プロに内定した主将であっても激しいポジション争いに油断はできない。

圧倒的な得点力で、関東王者の実力を証明した筑波大だが、今季初めは結果が出ずに苦しんだ時期もあったという。

「シーズンが始まった当初は、戦える選手がそこまで多くなかったです。シーズンが進むにつれてどんどん新しい選手が出てきて、誰が出ても筑波のサッカーを表現できるようなチームになってきています。いまはどのような相手にも自分たちのサッカーができる自信がある。きょうもメンバーが第1節から変わりましたけど、その中でも新しく入った選手が得点を取っていくことで、いい競争がありますし、素晴らしいチームになってきていると思います」

山崎は12日に大分への来季加入内定が発表されたばかり。同選手によると、練習参加などはしていなかったが、大分の平井秀尚コーチ（前強化部）の熱心な説得が自身の心を動かしたという。

「平井さんは、自分のことを1、2年生のときから知っていて、ずっと自分のプレーを理解してくれている。その中で、『仕掛ける部分がいまの大分にないので、そういう部分を必要としている』と強い思いを聞いて、大分のために戦いたいと思いました」

筑波大は、17日午後2時からAGFフィールドでグループ首位突破をかけて阪南大と対戦する。

プロ1年目から定位置確保を狙う筑波大の背番号10は「インカレでは圧倒的な違いを見せたいなと思います。自分が（筑波大を）日本一に導いたと、見ている方々に思ってもらえるような活躍をしていきたい」と、静かに闘志を燃やしている。

（取材・文・写真 縄手猟）