『なぜか努力が報われる人』は知っている…「やっています」でも「頑張っています」でもない、“信頼を築く言葉”とは？

2025.11.27

「努力は報われる」というフレーズはよく耳にしますが、同じだけ頑張っていても結果に差が出ることがあります。努力自体は誰でもできますが、なぜか周囲からの信頼や評価に結びつきやすい人がいるのも事実です。その違いは一体どこにあるのでしょうか？

この記事では、「なぜか努力が報われる人」が自然に使っている、「信頼を築くための言葉」について考えていきます。

「やっています」「頑張ってます」では足りない理由と、その背景にあるもの

多くの人が「やっています」「頑張っています」と伝えますが、これらの言葉は曖昧で、具体的な行動が伝わりにくいことがあります。例えば仕事の報告時に「頑張っています」というだけでは、何に対してどう頑張っているのか、どんな課題があるのか、周囲は理解しにくいことが多いのです。ここにズレが生まれると、努力の意図が伝わりにくくなり「言い続けているのに変わらない」印象を持たれてしまう可能性もあります。

。信頼関係が生まれるのは、抽象的な努力の言葉よりも、具体的に何をどうしたのかがイメージできる言葉が交わされた時です。さらには、単なる頑張りの“アピール”ではなく、誠実さや相手への配慮も感じられる言葉づかいが大切にされます。また、コミュニケーションの分野では、“状況説明の具体性”が相手の理解や共感を促しやすいと考えられています。

信頼を築く言葉の特徴とは？具体例を通して見えてくるポイント

では、「なぜか努力が報われる人」が使う、“信頼される言葉”にはどんな特徴があるのでしょうか。ここでは大きく3つのポイントに絞ってご紹介します。

具体的な行動や状況を伝える：たとえば「新しい手順を試してみました」「お客様に〇〇の提案をしました」といった具体例で、相手がそのイメージをつかみやすくします。
改善に向けた意識や工夫を示す：単に「頑張ってます」ではなく、「前より効率が上がるように時間配分を工夫しています」など、努力の質的変化を伝えます。
相手の視点や状況を想像した言葉選び：たとえば「最近お忙しい中恐縮です。私も○○を進めておきます」といった配慮の表現で、関係性を築いていきます。

これらのポイントは、単に努力の事実を伝えるだけでなく、その内容に対しての分析と相手への配慮が含まれているため、聞き手に「信頼できる」と感じさせやすいのです。

例えば、会議で「やってます」「頑張ってます」とだけ伝えるのと、「先週は顧客への対応で優先順位を変えて対応し、新たな提案資料も作成しました」と報告するのとでは、相手の理解度や反応が全く変わるでしょう。この具体性と配慮により、評価や次のサポートも得やすくなります。

また、こうした言葉選びは相手との関係性を育むだけでなく、自分自身にとっても振り返りや改善の助けになることもあります。

言葉のひとつで努力の見え方が変わる

努力が報われる人は、ただがむしゃらに頑張るだけでなく、その努力を伝える言葉にも工夫を凝らしています。曖昧で陳腐な言葉ではなく、伝わる具体性や相手の気持ちに寄り添った表現を使うことで、自然と信頼が積み重なっていくのです。

今回のポイントを意識することで、あなたの日々の頑張りを周囲に正しく伝えやすくなるかもしれません。言葉はコミュニケーションの土台であり、良い言葉遣いは良い関係、そして良い評価につながる一歩といえるでしょう。これからは「やっています」「頑張っています」と言う代わりに、行動の中身を具体的に伝え、信頼の輪を広げてみませんか？

監修者：あゆ実社労士事務所

人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。