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「最新のiPhone高すぎ…」ぶっちゃけ“Android”の方がお得?→プロがズバリ回答。損しない「スマホ買い替えの最適解」とは

  • 2026.3.13
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出典元:photoAC(※画像はイメージです)

近年、10万円を超えるのが当たり前となったスマートフォン。「最新のiPhoneが欲しいけれど、一括価格が高すぎて手が出ない」「壊れるまで長く使ったほうがお得なのでは?」と悩む方も多いのではないでしょうか。

しかし、実はその考え方を見直すだけで、毎月の負担を劇的に減らしながら最新モデルを使い続けられるかもしれません。カギとなるのは、スマートフォンを単なる「消耗品」ではなく「資産」として捉える視点です。

なぜiPhoneは「高い」のに「お得」と言えるのか?そして、絶対に損をしない手放し方のタイミングとは?ITジャーナリストの富塚大海さんに、目からウロコの賢いスマホ活用術を詳しく解説していただきました。

スマホのコストは「一括価格」ではなく「減価分」で考える

---最新のスマートフォンは10万円を超えるものが多く、購入をためらってしまいます。やはり「高すぎる」のでしょうか?

富塚 大海さん:

「スマートフォンのコストを考える際、多くの人は『購入価格』に注目します。

しかし専門家の視点では、スマートフォンは単なる消耗品ではなく中古市場で売却できる資産として扱われるため、『購入価格 − 売却価格』で算出される減価コストを基準に考えるほうが実態に近いと言えます。

例えば、15万円のiPhoneを購入し、2年後に8万円で売却できた場合、実際に支払ったコストは7万円です。これを24か月で割ると、実質的な端末コストは月約2,900円程度になります。つまり、一括価格は高く見えても、売却価格を考慮すると通信料金1プラン分程度の負担で最新端末を利用できるケースも珍しくありません。

この考え方が成立する最大の理由は、iPhoneのリセールバリューの高さです。中古スマートフォン市場の分析を行うBankMyCellの調査では、iPhoneは購入から4年後でも平均で約50%前後の価値を維持するのに対し、多くのAndroid端末は70〜80%以上価値が下落するとされています。つまりiPhoneは『高く買って高く売れる』端末であり、実際に負担するのは本体価格ではなく価値の目減り分だけなのです。

さらに重要なのは、スマートフォンの価値は時間とともに均等に下がるのではなく、特定のタイミングで段階的に下落するという特徴があります。主な要因は以下です。

・新モデルの発売
・OSアップデートの対象外になる可能性
・AI機能など新しい世代機能への非対応
・ハードウェア規格の変更(例:Lightning→USB-C)

このような転換点を過ぎると、中古市場での需要が急速に下がり、買取価格も落ちやすくなります。そのため、価値が高い状態のうちに売却し、新しいモデルに乗り換えるほうが、結果として減価を抑えやすくなります。

この観点から見ると、1〜2年程度で買い替えるスタイルは『最新端末を使う贅沢』ではなく、価値が高いうちに資産を売却しながら回す合理的なスマートフォンの使い方とも言えます。端末価格だけを見ると高額に感じられるiPhoneですが、リセールバリューを含めて考えることで、実際の負担は大きく変わるという点が重要です。」

価値が急落する「4つの境界線」と売却のベストタイミング

---「価値が高い状態のうちに売却する」とのことですが、具体的にいつ手放すのが最も損をしないタイミングなのでしょうか?

富塚 大海さん:

「iPhoneのリセールバリューは、時間とともに緩やかに下がるだけではなく、特定のイベントを境に大きく変動する特徴があります。中古市場の動きを踏まえると、価値が急落しやすい『境界線』は大きく4つあります。

① 新型iPhone発表のタイミング
Appleは例年9月頃に新モデルを発表します。新機種が発表されると、旧モデルのユーザーが一斉に買い替えを行うため、中古市場では供給が急増します。その結果、旧モデルの買取価格は短期間で下落する傾向があります。
そのため、リセールを重視するユーザーの多くは『新モデル発表前の夏〜発表直前』に売却します。

② OSサポート終了の兆候
iPhoneは比較的長い期間OSアップデートが提供されますが、サポート対象外になるとセキュリティ更新も止まるため中古市場での需要が急落します。
中古市場では『いま使えるか』より『あと何年使えるか』が重要視されるため、サポート終了の可能性が見えた段階で売却するのが理想です。

③ 技術世代の断絶(機能差)
最近のスマートフォン市場では、特定世代以降のみ対応する機能が増えています。例えば生成AI機能などは、対応チップを搭載したモデルに限定される場合があります。このような機能差が生まれると、それ以前の世代は『まだ使えるが新機能が使えない端末』として評価が下がります。

④ ハードウェア規格の転換
LightningからUSB-Cへの移行のように、端子や通信規格が変わると周辺アクセサリや市場需要が新しい規格に移行します。こうした転換点を境に旧世代の価値は徐々に下がりやすくなります。

以上を踏まえると、リセールを最大化するための基本は

・新型発表前に売る
・OSサポート終了が見える前に売る
・世代機能の差が大きくなる前に売る

という3点です。

スマートフォンを『壊れるまで使うもの』と考えると損をするケースもありますが、価値が残っているうちに売却する資産として扱うことで、長期的な負担を抑えることができます。」

Androidは不利?リセールバリューから見る市場の現状

---ここまでの話を聞くとiPhoneが圧倒的に有利に感じますが、「Androidは値落ちが激しい」というのは現在も事実なのでしょうか?

富塚 大海さん:

「この定説は現在でも概ね事実です。ただし、近年は状況が少し変わり始めています。

中古スマートフォン市場の調査によると、iPhoneはAndroid端末より価値の下落が緩やかで、長期間高いリセール価格を維持する傾向があります。これは主に以下要因によるものです。

・世界的な中古市場の流通量が多い
・Appleブランドの信頼性
・長期のOSサポート
・修理・アクセサリ市場の充実
・Apple製品同士のエコシステム(AirPodsやMacとの連携)

これらの要素が中古市場の需要を支えており、
結果としてiPhoneは『売りやすい端末』になっています。

一方で近年、Android端末の中にも比較的リセールバリューが高いモデルが登場しています。その代表例がGoogle Pixelシリーズです。PixelはGoogleが開発する純正Android端末で、近年は最大7年間のOSアップデートが保証されています。これはAndroid端末としては非常に長く、中古市場でも評価されやすい要素です。

ただし、純粋にリセールバリューだけを考えた場合、依然としてiPhoneの方が安定しています。理由はシンプルで世界中で中古需要が圧倒的に多く売却先の選択肢が豊富だからです。

そのため現在の市場を整理すると

・リセール重視ならiPhoneが最も安定した選択
・AndroidではPixelなど一部モデルが健闘
・ただし中古流通量と価格安定性ではiPhoneが優勢

という構図になります。

つまり、『Androidはすべて値落ちが激しい』という時代ではなくなりましたが、資産価値という観点ではiPhoneが依然として最も強いというのが現時点の専門的な見方です。
スマートフォンを購入する際は、単純な購入価格だけではなく、将来の売却価値まで含めて考えることが、結果的に賢い選択につながると言えるでしょう。」

「壊れるまで使う」から「賢く乗り換える」時代へ

これまでは、高いスマートフォンを買ったら「壊れるまで長く使う」ことが一番の節約だと考えられてきました。しかし、専門家の視点を通じて、スマートフォンの購入価格ではなく「手放すときの価値」に目を向けることで、もっと賢くお得に最新モデルを利用できることが分かりました。

「新モデルが発表される前の夏に売却する」「OSサポートや新機能の境界線を意識する」といった対策は、誰でも明日から実践できる有効な方法です。

次にスマートフォンを買い替える際は、目の前の価格だけを見るのではなく、「数年後にいくらで売れるか」という資産価値の視点を取り入れてみてはいかがでしょうか。


監修者:ITジャーナリスト 富塚 大海

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1997年東京都大島町生まれ。
通信系ITベンチャーの株式会社FREEDiVEに新卒入社後、国内向けモバイルWi-Fiレンタル事業の立ち上げを経験。
その後、海外・国内eSIM事業の立ち上げを連続的に担当し、通信インフラ分野における事業開発・商品設計・ユーザー導線設計に従事。

現在は、スマートフォン、Wi-Fi、eSIM、パソコン、アプリ活用などを中心に、生活者目線でのIT活用術や通信費最適化に関する情報発信を行う。
通信業界の実務経験を基盤に、技術的背景とユーザー体験の両面からわかりやすく解説するスタイルを強みとする。

通信課題の分析・改善提案に加え、データ活用やUX設計の観点から、個人・企業双方のIT活用を支援している。