『なぜか幸せな空気をつくる人』が意識している…“場をあたためる言葉”とは？

2025.11.26

周りにいるとなんだか心地よくて、居るだけで場があたたかくなる人っていますよね。そんな“幸せオーラ”をまとった人は、一体どうしてそんな空気を作り出せるのでしょうか。特別なスキルや知識があるわけではなさそうなのに、なぜか自然とみんなの気持ちがほぐれ、笑顔が増える…。その秘密の1つが「言葉の使い方」にあると言われています。

今回は、“なぜか幸せな空気をつくる人”が意識しているという“場をあたためる言葉”を掘り下げてみましょう。

場をあたためる言葉って何？

“なぜか幸せな空気をつくる人”が普段から口にしている言葉は、単純に「褒め言葉」だけにとどまりません。確かに褒めることは場を和ませる効果がある一方で、形だけの褒め言葉では逆に違和感が生まれてしまうことがあります。

あたたかい空気をつくる言葉のポイントは、相手の気持ちに寄り添う「共感の表現」が多く含まれている点にあります。具体的には、相手の良いところを認めることに加えて、その人の感じていることや努力している過程を受け止める言葉です。

例えば「よく頑張っているね」「最近変わったね、いい感じだよ」といった言葉は、相手の日々の努力や成長に目を向けたもので、単なる外見や結果だけを褒めるものと違います。こうした言葉は安心感を与えて、場の空気を優しく包み込む効果が期待できます。

また、穏やかで柔らかいトーンや表情も言葉の温かさを引き立てています。言葉だけでなく、その伝え方も場をあたためる大切なポイントと言えるでしょう。

誰でも使える！場をあたためる言葉の具体例と背景

具体的にどんな言葉が場の空気をあたためるのか、いくつか例を挙げてみましょう。

「それ、すごくいいアイデアだね。あなたらしいね」 — 相手の個性や考えを尊重する言葉
「いつもありがとう、助かってるよ」 — 感謝の気持ちを素直に伝える言葉
「大変だったね。でもあなたなら乗り越えられると思うよ」 — 努力や苦労に共感し励ます言葉
「一緒にいると楽しいね」 — その場の居心地の良さを伝える言葉

こうした言葉は、相手の存在や努力、感情に真摯に向き合っていることが感じられ、自分が受け入れられているという安心感を与えます。一部の研究では、人は他者からの肯定的な共感を受けることでストレスが和らぎ、リラックスした状態になりやすいことが知られています。

このため、職場や家庭、友人との集まりなどでこうした共感の言葉を意識的に使うと、自然と会話が活発になり、皆が安心して過ごせる空気が生まれる可能性があると考えられています。

なお、健康な人間関係づくりにもこうした言葉のやりとりが影響するという報告もあり、言葉の力で心の距離感が縮まるかもしれません。

言葉に込められた真心や共感は、見えない安心感を生み出し、思わず笑顔が増えることも。さらに、安心感のある集まりは、人と人とのつながりを強め、その場にいる全員の心身の居心地に良い影響を与えやすいと考えられています。

日常に取り入れたい！あなたも感じられる“言葉のチカラ”

今回ご紹介した“場をあたためる言葉”は、特別なテクニックではなく、誰でも取り入れられるコミュニケーションのヒントです。大切なのは心から相手のことを思い、認める気持ちを言葉で表すこと。

例えば、忙しい日々の中でも、「ありがとう」「すごいね」と素直に伝えたり、「あなたの考えに共感したよ」という共感の言葉を増やすだけでも、まわりの雰囲気が変わるかもしれません。

こうした言葉は、その場にいる人たちの心の距離を縮め、自然と笑顔が生まれるきっかけになるでしょう。ぜひ今日から少しずつ意識して使ってみてはいかがでしょうか？

監修者：あゆ実社労士事務所

人材育成とキャリア支援の分野で約10年の経験を持ち、社会保険労務士・国家資格キャリアコンサルタントとしても活動。
累計100名以上のキャリア面談を実施し、1on1面談制度の設計やキャリア面談シート作成などを通じて、組織の人材定着と成長を支援してきた。
新入社員向け「ビジネスマナー」「マインドセット」「ロジカルシンキング」研修やキャリア研修では、企画・コンテンツ作成から講師まで一貫して担当。
人間関係構築や部下育成、効果的な伝え方に関する豊富な実務経験を活かし、読者や受講者が一歩踏み出すきっかけとなる関わりを大切にしている。