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大地震の前触れ? 北海道・三陸沖後発地震注意情報とは

  • 2025.8.8

地震は完全に予知できるものではありませんが、大きな規模の地震が発生した際に、その地震の影響を受けて新たな大地震が発生するケースがあります。

そうしたケースを想定し、気象庁が発表する情報の一つが「北海道・三陸沖後発地震注意情報」です。

今回は、北海道・三陸沖後発地震注意情報の概要や対象となるエリア、目的、発表基準などを解説します。地震から身を守るためにも、情報を正しく活用しましょう。

北海道・三陸沖後発地震注意情報とは

北海道・三陸沖後発地震注意情報は、気象庁が発表する地震関連の注意情報の一つで、2022年12月16日から運用が開始されました。

北海道根室沖から東北地方三陸沖の日本海溝・千島海溝沿いのエリアで大きな地震が発生した際に、さらに大きな地震が起こるリスクが高まったと判断される場合に発表されます。

このエリアでは、マグニチュード(M)7~9の大規模地震がたびたび発生しており、東日本大震災では大津波も発生しました。

今後も同エリアでは大地震が想定されており、日本海溝沿いの巨大地震では最大19万9,000人、千島海溝沿いの巨大地震では最大約10万人の死者が出ることが予想されています。

北海道・三陸沖後発地震注意情報の目的

この地域では最初の大地震(先発地震)の後にさらに大規模な地震(後発地震)が発生する可能性があるため、後発地震への備えを呼びかけることを目的に、この情報が発表されることになりました。

日本海溝・千島海溝沿いのエリアでは、過去にM7クラスの地震が発生した後に、さらに大きなM8クラス以上の大規模地震が発生した事例が複数あります。例えば、2011年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震(M9.0)は、その2日前に三陸沖を震源とするM7.3の地震が発生しています。

対象となるエリア

北海道・三陸沖後発地震注意情報の対象エリアは、北海道の根室沖から東北地方の三陸沖(日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震の想定域)およびその周辺です。

具体的には、同エリアにおける地震発生時に「震度6弱以上、津波高3m以上」と想定される市町村を基本とし、関係道県と調整して定められています。

以下の表は、北海道・三陸沖後発地震注意情報の対象エリアです。

ただし、地震の規模や震源域によっては、対象以外の地域でも強い揺れや津波が発生するリスクがあります。そのため、情報が発表された場合は北海道から千葉県にかけての広範囲で注意が必要です。

発表基準や発表の流れについて

北海道・三陸沖後発地震注意情報の発表基準は、北海道の根室沖から東北地方の三陸沖にかけて巨大地震の想定震源域や、その周辺のエリアでM7.0以上の先発地震が発生した場合です。

発表までの具体的な流れは、以下のようになります。

1. 想定震源域およびその周辺でM7.0以上の地震発生
2. 状況に応じて津波警報・津波注意報・避難情報を発表
3. 正確な地震の規模が決定次第、北海道・三陸沖後発地震注意情報を発表

※情報発表の流れは、先発地震による震度や津波の大きさによって変わる場合があります。

北海道・三陸沖後発地震注意情報の注意点

北海道・三陸沖後発地震注意情報の注意点は、この情報が発表されたからといって、必ずしも巨大地震が起こるとは限らない点です。先発地震のあとに巨大地震が発生することは、世界的に見ておよそ100回に1回程度とされています。

一方で、北海道・三陸沖後発地震注意情報が発表されていなくても、M8クラス以上の巨大地震が突発的に発生することも考えられます。また、巨大地震の想定震源域に含まれていなくても、先発地震が発生した周辺では大規模地震が発生する可能性があるため注意が必要です。

つまり、「注意情報が発表された=危険」「注意情報が発表されていない=安全」とは限りません。

それでも、この注意情報が発表されるのは、先発地震の直後は相対的に大規模な後発地震のリスクが高まるためです。注意情報は、普段から防災を意識するきっかけを作ります。日頃から備え、情報が発表されたらすぐに行動できるようにしましょう。

北海道・三陸沖後発地震注意情報が発表されたらすべきこと

北海道・三陸沖後発地震注意情報が発表された場合、1週間程度は平時よりも巨大地震の発生に注意し、地震への備えを徹底します。

大規模地震の発生可能性が普段よりも高まっていることを踏まえ、揺れを感じたり、津波警報などが発表されたりした場合は、ただちに避難できる体制を整えておくことが大切です。

具体的には、以下のことを徹底してください。

・ 非常用持出品を確認し、すぐに持ち出せる場所にまとめておく
・ 備蓄した食品の賞味期限の確認
・ ラジオや防災無線などで緊急情報を受信できるように準備
・ 家具転落防止の確認
・ 避難所および避難所までの避難経路を確認
・ 避難方法や連絡手段を家族と共有しておく

注意情報発表後に後発地震が起こらなかった場合も、防災意識を忘れずに備えましょう。

〈執筆者プロフィル〉
田頭 孝志
防災アドバイザー/気象予報士
田頭気象予報士事務所。愛媛の気象予報士・防災士。不動産会社の会員向けの防災記事、釣り雑誌にコラムの連載・特集記事の執筆、BS釣り番組でお天気コーナーを担当したほか、自治体、教育機関、企業向けに講演を多数、防災マニュアルの作成に参画。

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