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完熟マンゴーは栄養の宝庫!アレルギーの注意点、美しい食べ方まで栄養士が紹介

  • 2025.7.30

マンゴーの栄養を解説!

マンゴーの栄養を解説!
マンゴーの栄養を解説!

かき氷やスイーツ、ジュースの人気フレーバーでもある「マンゴー」。濃厚な香りと甘み、ねっとりとした食感が魅力のトロピカルフルーツです。国産の完熟マンゴーは宮崎県、沖縄県、鹿児島県などの産地が有名で、夏に出荷の最盛期を迎えます。マンゴーには、どのような栄養が含まれているのでしょう。

完熟マンゴーは抗酸化作用のあるβ-カロテンやビタミンCが豊富

日本で人気が高いのは、皮が真っ赤なアップルマンゴー。
日本で人気が高いのは、皮が真っ赤なアップルマンゴー。

マンゴーは、フルーツの中でもトップクラスのβ(ベータ)-カロテンが含まれています。マンゴー1個あたりの重量は大きさによって異なりますが、可食部100gあたり610μgのβ-カロテンを含み、実はトマトや青ピーマンを上回っています。

ドライマンゴーは生のマンゴーの栄養が凝縮。食物繊維は生マンゴーの約3倍も含まれています(高カロリーなので食べ過ぎ注意)。
ドライマンゴーは生のマンゴーの栄養が凝縮。食物繊維は生マンゴーの約3倍も含まれています(高カロリーなので食べ過ぎ注意)。

β-カロテンは体内でビタミンAに変わり、肌や粘膜を守ったり、目の機能を改善したり、がんなどの原因となる活性酸素を取り除く抗酸化作用が注目されている栄養素です。また、紫外線やストレスに対する抵抗力の向上や、コラーゲン生成に欠かせないビタミンCも豊富で、ビタミンCの吸収率を高めるクエン酸も含まれています。

見た目の美しさと食べやすさがアップ!マンゴーの切り方

種の部分を中心に、3つに切るのがマンゴーカットのポイント。
種の部分を中心に、3つに切るのがマンゴーカットのポイント。

マンゴーの代表的な切り方が、「花切り」や「マンゴーカット」と呼ばれるダイス状の花が咲いたような美しいカットです。果肉の中央に大きく平べったい楕円形の種があるため、それをよけてカットするのが美しく切るポイント。

(1)種のある中央部分を残し、両側の果肉を縦に切り落とします。

両側のマンゴーの皮を下にして格子状に切り込みを入れましょう。
両側のマンゴーの皮を下にして格子状に切り込みを入れましょう。

(2)切り落とした両側のマンゴーは皮を下にして果肉に格子状の切り込みを入れます(皮まで切ってしまわないよう注意)。

皮面の裏から押し上げれば、花切りの完成です!
皮面の裏から押し上げれば、花切りの完成です!

(3)格子状に切り込みを入れたら皮の部分を裏側から押し上げ、果肉が開くようにそり返らせればOK!

種の周りの果肉(3枚に切り分けた中央部分)は皮をむき、種を避けながら包丁で果肉をそぎ切るようにカットします(果肉が崩れてしまったらジュースやアイスなどのトッピングにしていただきましょう)。

マンゴーは「ウルシ科」の果物!過敏症の人は注意

マンゴーはかぶりつかず、フォークなどで上品に食べるようにしましょうね。
マンゴーはかぶりつかず、フォークなどで上品に食べるようにしましょうね。

マンゴーは、紀元前から「聖なる果実」として利用されてきたと言われ、世界三大美果の一つとされています(ほかの2つはチェリモヤ、マンゴスチン)。実はウルシ科の植物で、果皮にウルシの成分に似た物質(マンゴールなど)を含んでいます。過敏症の方や体調によっては、マンゴーを食べた後に唇や口の周りにかゆみを生じる場合があるので注意しましょう。

マンゴーを切るときにビニール手袋をしたり、食べる際も皮にできるだけ触れないようフォークなどでいただくと回避できる可能性が高くなります。

続編では、マンゴーと似て非なる「パパイヤ」の栄養をクローズアップします。

※参考文献:杉田浩一ほか監修『新版 日本食品大事典』医歯薬出版株式会社,2017、三輪正幸監修『からだにおいしい フルーツの便利帳』高橋書店,2015、池上文雄ほか監修『からだのための食材大全』NHK出版,2019、上西一弘ほか監修『健やかな毎日のための栄養大全』NHK出版,2022、一般社団法人 日本果樹種苗協会(果種協)監修『図説 果物の大図鑑』マイナビ出版,2016

(野村ゆき)

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